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2006年05月07日

●ネットのあちら側とこちら側

遅ればせながら話題の新書、『ウェブ進化論』梅田望夫著(ちくま新書)を読んだ。
面白く興味深い内容だったので3時間くらいで一気に読み上げてしまった。

ここ1年くらいウェブに対して何となく動きは判るものの、実情についてうやむやになっていたところが、この本では明快に提示されていておかげでスッキリ氷解した。

Googleに関しては良質の検索エンジンを提供して広告で稼いでいる会社くらいにしか思っていなかったが、
(例の100ドルPCで世界戦略の一部を垣間見た程度だけれども)その凄さについては正直言って知らなかった。
Googleは、目に見える製品、手で触れる製品を作っていない。
ネットの世界を深く経験したことのない人には、その実体を想像することすら難しい会社なのである。
本書ではその難しいさの説明を以下の要点で表していた。

(1) 「世界中の情報を整理し尽くす」というGoogleの構想の大きさと、Googleという会社の個性。


(2) この大きな構想を実現するために、情報発電所とも言うべき巨大システムをネットの「あちら側」に構築してしまったこと。


(3) その巨大システムを、チープ革命の意味を徹底追及した全く新しい作り方で自製し、圧倒的な低コスト構造を実現したこと。


(4) 検索連動広告「アドワーズ」事業に加え、低コスト構造のインフラが存在して初めて可能となる秀逸な「アドセンス」事業を構想・実装し、大変な収益を上げていること。
「知の世界の秩序の再編成」に「富の再配分」のメカニズムまで埋め込んだ凄さについて。


(5) 20世紀までのどんな会社もやったことのないようなやり方で、社内の組織マネジメントに新しい思想を導入し実践していること。


(6) 既に存在する多くのネット企業のどの会社とも全く似ていないこと。

本書で根幹を成すキーワードの一つに「ネットのあちら側とこちら側」があるであろう。
そういう切り分けで言うと、私などはまだまだ「ネットのこちら側」にこだわっているように思う。
Webメールサービスなどをわだかまりなく使用できる友人は「ネットのあちら側」よりにあるといえて、より進歩的な感覚を持っていたと言えるだろう。
私も少し反省したのでブログなどの情報のオープン化、共有化を進めてゆこうかと思う。
ただセキュリティはしっかりと設定して望みたい。
とはいえ、私の今までのネットへのスタンスは危険回避の観点から長らく排他的で鎖国状態であったのですぐにフレンドリーな状態になるとは思えないが、(内向的な人がある日を境に外向的になることが難しいのと同様)この本を読んでパラダイムの変化が認められたのでこれを軸に徐々にシフトしてゆくことになるだろう。

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