●本気(マジ)焼き
先週末、ひさしぶりに新宿で呑もうということになって、仕事がはけたあとに目星を付けていた店に出かけた。
ところが、週末と言うこともあってどこも満席。
たった2人席でも空いていない。
もともとあてにしていた鮮魚とお酒が美味しい店を皮切りに、4件ほど軒並み駄目であった。どうやら時間帯にハマってしまったらしい。
陽気な季節に加えて繁華街の熱気で汗だくになり、とにかく1杯煽げる店を探して裏路地に入った。
みれば寂れた階段の2階にある1件の串焼き屋。
斥候の報告では2時間制なら席は空いているとのこと。
もともと喉を潤すだけが目的なので(あと一人遅れてくるのでとりあえずの待合い待機場所でもあった)2時間なんて必要ない涼んで落ち着ければそれでいいと半分諦め気味で入った店だった。
通されたのはカウンター席後ろは人が1人やっと通れないくらいのスペースしかない。
カウンター向こうには中年を幾分過ぎたオヤジが2人で店を切り盛りしていた。
二人とも枯れた感じだけど、昔は2枚目だった雰囲気がいやがおうにも滲み出てくるそんなオヤジ達だった。
一人は池波正太郎をずっとハンサムにした感じ。もう一人は市村正親をずっとくたびれさせた感じであった。
どちらも無愛想で目の前の仕事を淡々とこなしている。
池波正太郎の方がこちらの注文を「はぃっ はぃっ」と短く低い声で受けドリンク類を作り、奥の市村正親が串を焼くという役割のようだった。
まずは、しいたけ、獅子唐、銀杏、なんこつを注文する。
しいたけはみずみずしく肉厚で焼き加減も絶妙である。
銀杏は中までしっかり火が通りながらモチモチとした食感が絶妙である。
その後出される全ての料理についても絶妙の焼き加減で、我々はそれを「本気(マジ)焼き」と呼んだ。
この本気焼きの対極に位置するのが「マニュアル焼き」である。マニュアル焼きとは焼き加減を経験や観察からではなく、全てマニュアルで判断する焼き方である。
焼き加減を目で確認するのではなく、どちらかというと時計で確認するような焼き方である。
マニュアル通りなので大きなハズレはないが、季節や気候、そして素材そのものの個体差に完全に対応した焼き加減を出すためにはやはり「本気焼き」だろう。
あまりの味の良さに、尊敬の眼差しでカウンター向こうの枯れた二人をしばしウォッチしてみる。
「で、さぁ・・・」
「で、さぁ」とは先ほどの会話の続きなのだろう。
「で、さぁ、WiFiでないと曲も落とせないらしんだよねぇ」と池波正太郎。
「それじゃぁパケ定額の意味無いじゃん」と市村正親。
どうやら二人はその日に発売されたiPhone3Gの話題をしているらしい。
枯れたオヤジ2人と思いきや、結構新しいもん好きのギラギラオヤジだったようである。
その後も次々とオーダーを重ねて、酒も重ねて出来上がった頃に携帯に連絡が・・・
後発のメンバーが近くまで来ているという。店の場所の説明がしにくいので、結局近所のわかりやすい場所で待ち合わせをするためその店を閉めて2件目に行くことにした。
ところが会計を見て驚いた、二人が予想していた金額の軽く倍である。
本気(マジ)焼きは料金も本気(マジ)だったのである。
その後、我々の支払いがiPhone3Gに化けたかどうかは定かではない。
ところが、週末と言うこともあってどこも満席。
たった2人席でも空いていない。
もともとあてにしていた鮮魚とお酒が美味しい店を皮切りに、4件ほど軒並み駄目であった。どうやら時間帯にハマってしまったらしい。
陽気な季節に加えて繁華街の熱気で汗だくになり、とにかく1杯煽げる店を探して裏路地に入った。
みれば寂れた階段の2階にある1件の串焼き屋。
斥候の報告では2時間制なら席は空いているとのこと。
もともと喉を潤すだけが目的なので(あと一人遅れてくるのでとりあえずの待合い待機場所でもあった)2時間なんて必要ない涼んで落ち着ければそれでいいと半分諦め気味で入った店だった。
通されたのはカウンター席後ろは人が1人やっと通れないくらいのスペースしかない。
カウンター向こうには中年を幾分過ぎたオヤジが2人で店を切り盛りしていた。
二人とも枯れた感じだけど、昔は2枚目だった雰囲気がいやがおうにも滲み出てくるそんなオヤジ達だった。
一人は池波正太郎をずっとハンサムにした感じ。もう一人は市村正親をずっとくたびれさせた感じであった。
どちらも無愛想で目の前の仕事を淡々とこなしている。
池波正太郎の方がこちらの注文を「はぃっ はぃっ」と短く低い声で受けドリンク類を作り、奥の市村正親が串を焼くという役割のようだった。
まずは、しいたけ、獅子唐、銀杏、なんこつを注文する。
しいたけはみずみずしく肉厚で焼き加減も絶妙である。
銀杏は中までしっかり火が通りながらモチモチとした食感が絶妙である。
その後出される全ての料理についても絶妙の焼き加減で、我々はそれを「本気(マジ)焼き」と呼んだ。
この本気焼きの対極に位置するのが「マニュアル焼き」である。マニュアル焼きとは焼き加減を経験や観察からではなく、全てマニュアルで判断する焼き方である。
焼き加減を目で確認するのではなく、どちらかというと時計で確認するような焼き方である。
マニュアル通りなので大きなハズレはないが、季節や気候、そして素材そのものの個体差に完全に対応した焼き加減を出すためにはやはり「本気焼き」だろう。
あまりの味の良さに、尊敬の眼差しでカウンター向こうの枯れた二人をしばしウォッチしてみる。
「で、さぁ・・・」
「で、さぁ」とは先ほどの会話の続きなのだろう。
「で、さぁ、WiFiでないと曲も落とせないらしんだよねぇ」と池波正太郎。
「それじゃぁパケ定額の意味無いじゃん」と市村正親。
どうやら二人はその日に発売されたiPhone3Gの話題をしているらしい。
枯れたオヤジ2人と思いきや、結構新しいもん好きのギラギラオヤジだったようである。
その後も次々とオーダーを重ねて、酒も重ねて出来上がった頃に携帯に連絡が・・・
後発のメンバーが近くまで来ているという。店の場所の説明がしにくいので、結局近所のわかりやすい場所で待ち合わせをするためその店を閉めて2件目に行くことにした。
ところが会計を見て驚いた、二人が予想していた金額の軽く倍である。
本気(マジ)焼きは料金も本気(マジ)だったのである。
その後、我々の支払いがiPhone3Gに化けたかどうかは定かではない。