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マイ・シンプル・ライフ その2

一人暮らしを始めた頃の家は洗面所もなかったので、水回りはキッチンだけだった。
そのキッチンもとても些細な物で、小さな流しと小さなまな板がのる程度の調理台と、コンロを置くスペースだけだった。
今でこそガステーブルで3つ一緒に鍋にかけつつ、ガスレンジも使えるのだが、その頃はガステーブルもなくコンロで着火はライターもしくはマッチで行っていた。
調理器具と言えば、電子レンジは勿論のこと炊飯器もなく、大きな中華鍋と、パスタを茹でる鍋とミルクパンしかなかった。
ヤカンもなかったので、お茶はのお湯はミルクパンで沸かしていた。
ガス湯沸かし器もなかったので、冬場の朝の洗顔もミルクパンでお湯を沸かしてそれを耳ダライに移して、そのお湯で顔を洗っていた。
狭くて物がなかったがその代わり掃除は簡単だった。(掃除がしやすいということは狭くて物がないことの一つの利点である。)
冷蔵庫もなかったのでその日に食べるものはその日のうちにこまめに買ってきていた。
ある意味スローフードな生活をしていたと思う。
貧しく少ない食材で如何に美味しく料理をするか毎日が実験場のようでもあった。
あの頃に色々と試行錯誤してきたことは結構今でも生きてきているように思う。

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