1泊で小旅行をした帰り、上野駅で解散だったので、気になっていた「レオナルド・ダ・ヴィンチ展」に足を向けてみた。
今回の目玉はなんと言っても数少ないダ・ヴィンチの油絵のうち「受胎告知」のオリジナルが出展されることだろう。
17:30分に現地について18:00には閉館だと言われたが、気にせずに入った。
開催初回の日曜日なのでそれなりに覚悟はしていたが、小雨の日曜日、閉館30分前はさすがに空いていた。
第一会場の蛇行する長いスロープの先にこの受胎告知が分厚いガラスの奥に納められている。
混んでいる時なら、そのスロープから絵の前にたどり着くまで1時間くらいはかかるだろうけど、空いていたのでスイスイと絵の目の前までたどり着けた。
しかも後ろにせっつかれることなく、閉館までの30分を80cm位の距離でゆっくりと絵を観ることができた。
入館料は1500円なんだけど、その30分にたった1枚の絵を観るためだけにしては割高かとも思えるけど、それでも、かつてネロ少年が渇望して止まなかったルーベンスの絵を観るほどには困難でもない。
「パトラッシュ、疲れたろう。僕も疲れたんだ。何だかとても眠いんだ。パトラッシュ…」
だいたいレオナルドのオリジナルがあちらから身近まで来る機会などは滅多にない。
そんなこんなで閉館ぎりぎりまで「受胎告知」を眺めてみて、それから余力で第二会場のダ・ヴィンチのスケッチから起こした模型などの展示物を観ようと移動したのだが、やはり都の経営である。
お役所仕事である。
18:00にはあっさりと入場を閉じられてしまった。
まぁ、目玉である「受胎告知」から比べれば、あとはその辺に転がっていそうないわば余興のような物だから「べ、べつに観られなくたって悔しくなんかないやい」と強がりを言える程度のことなのである。
それにしても移動しながらチラッと観た他の常設展もなかなか興味がわく物だったし、この施設自体も大きく見所満載である。
この期間以外にのんびりと観られる時期にでも時間をかけて眺めていたい気分になった。
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