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何気ない毎日

20代の頃は、とにかく次から次へと、どこかにもっと面白いことがあるんじゃないのかとかもっと何かあるのではないのか?と絶えず求めるようなところがあった。
おいしいものを食べながら、今食べているものをじっくりと味わいもせずに、あちらの皿の物の味はどうだろう?とか、遊びに行って愉しく過ごしているその瞬間も、もっと面白いことがあるのではないのかとか、とかく、もっと、もっとと・・・。
思えば,世間知らずで、身の程知らずだったのだろう。
だから、他人から寄せられる過分な好意にもごく当たり前のように過ごして感謝の念を感じることもなく来たように思う。

30代になって、ようやく少し立ち止まって、物事を見つめ直す余裕が出来てきた。
乱読していた本も、あとでじっくり読み返すとだいぶ違った印象、とらえ方にできるようにもなった。
それとともに、本当に幸せに感じることは非日常的なことよりも、むしろ毎日の何気ない事に大切さを感じるられるようになった。
この辺はあちこち旅をして、色んな愉しい物を見ながらも、やっと家に帰ってきて床に入って一言「あぁやっぱり家が一番だ」という感覚に似ている。

人間はとかく欲張りな物である。
だからこそ、今よりももっとと向上して行けるのだろう。
ただ、現状の身の回りのどんなささいなことにでも感謝の気持ちがなければ、いつまで経ってもどこまで行っても幸せなどを感じられることもないと思う。

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