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寄れる寄れる

先日のエントリでブログ用のスナップカメラにはEXILIMで十分という悟りきったようなことを書いたが、実はちょっと前からとても気になって仕方がないデジカメがある。
それはRICOHから出している、GR-DIGITALというものだ。
かなりマニア向けに作られた機種で発売前から鳴り物入りであった。
ただ私自身はWeb上で発売前に掲載されたボディの写真やテストショットの画質からあまりぴんと来なかったのでそのままやり過ごしていた。

さきにデザイン的にとても気に入って購入したCONTAX Tvs-D のチタンボディに惚れ込んでいたためGR-DのWeb写真から受ける薄汚れたイメージにどうしても納得いかなかったのである。
CONTAXの直線を基調としたスッキリとした思いっきりの良いデザインと比べたときの媚びを売るような曲面もまた許せなかった。

ある日に量販店の店頭でこのGR-Dを探してみた。嫌いなイメージがあるとはいえどこか気になる存在だったのである。
なので実際に目で確かめてその嫌いさを確定してしまおうという狙いもあった。
実際に手にしたGR-Dは思いの外小さく質感も良くそして何よりも手に吸い付くようなホールド感があった。
そしてダイアルなどの各操作系の配置や大きさなど本当に写真を撮りやすいようによく練られたものだと実感した。
そうなると、もうアバタもえくぼである。
地味な汚らしい色は撮影時にあまり目立たない道具に徹した姿勢に見え、媚びたような曲線はより手に馴染むように計算し尽くされたカットに感じられたりと、全てにわたって好印象にパラダイムの変換がなされたのである。

こうなるとカタログを入手して眺めたり、Webで情報を収集し始めたりと四六時中頭に浮かんでくるようになる。

そんな折に偶然にも先輩のブログを紹介され、先輩が発売直後に購入して写真を掲載していることが判明した。
そこでお願いしてある日に少しの間お借りしてテストショットを撮ることにした。
しかしあいにくその日は雨で室内と室内から外を3カット撮っただけで終わってしまった。
その数カットを自宅に持ち帰ってじっくり検討してみると、だいぶ良好ないんしょうであった。

しかし、やはりこういう物はあらゆる条件の元、一通り撮ってみないと真価が分からない物である。
そのうえでCONTAXと比べて圧倒的なアドバンテージがない限りなかなか踏み切れなかったのである。

最近、先輩からそんな私に「よかったら1週間くらい使ってみたらぁ?」と有り難いお申し出を受けた。
虎の子の機材を長期間お借りするなんて恐縮この上ないのだがやはり純粋な興味と物欲の煩悩の方が勝ってしまった。

もぉこうなったらF先輩の方には足を向けて眠れないのである。
(このへんのところをブログに強調して書くよおにとF先輩から仰せつかっていたので、約束通り書いておく。 F先輩みていますか?)

というわけでこれからしばらくの間このGR-Dを使ってテストショットに明け暮れる毎日になる。
テスト結果は毎日ブログに載せるよおにというのも条件の一つであるが、お借りしたのが本日の夕方、しかも雨空の下。さすがの私もお借りした機材を雨の中で使用する勇気はなく、気付けば夜であった。
そこでリコーのデジカメの特徴であるマクロ撮影で祈念すべき第1枚にしようと思う。

なんせリコーのデジカメのマクロは寄れるのである。
その距離なんと1cm! CONTAXの1.5cmとあんまり変わらないじゃないかと言われそうだがマクロの0.5cmは結構でかいのである。
しかもGR-Dには最近の機能であろう、液晶画面を見ながらピントを合わせる点をポインターでずらすことが出来る。
これには感動した。
なんせCONTAXで1.5cmのギリギリマクロで撮影するときに1.5cmでピントをシャッター半押しで合わせた後に微妙にずらせて構図を決めて撮影をする、なのでピントが他にあっていることも多く。数を打った中で使える物だけチョイスすることが日常茶飯事である。

さっそく愛用のオメガをモチーフに撮影をしてみた。
やはりリコーのマクロは凄い!!
サムネールくらいのサイズだと実感が湧かないかもしれないが、実サイズにしてもピントがぶれていないのである。
ただし作例は暗い室内光で1.3sの手持ちのためぼけているとしたら手ブレであろう。
でもこのサイズでは解らないし、暗い中のトーンの描写も素晴らしい。
明日からまたいろんなシチュレーションの撮影に挑戦してみたい。

060709.JPG

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