ちょっと遅いが年賀状の話題。
毎年、年末が近づくと年賀状のデザインに頭を痛める。
一応、仮にもデザインを生業として食べている手前、あまりひどいものだと後の仕事にも影響してきそうで、恐ろしく手が抜けない。
例年だと新しいインクカートリッジを買い求め、デザインに苦労しながらプリンターで印刷の調整を重ねたり、結構面倒だった。
しかし、ほぼ年末だけに使っていたカラープリンターが今はもう無い。
そのプリンターは起動のたびにヘッドの清掃と称してインクを吸い上げ、”全然使っていないにもかかわらず”30回くらい起動を繰り返すうちにカートリッジの中身は半分くらいに減っていた。
それで引っ越しの時に腹立ち紛れに捨ててしまったのだ。
まさに「ムシャクシャしてやった、この時期は反省している」である。
従って今では、PCでデザインしても出力は外注に頼まないといけない。
それほどの枚数を出すわけでもないので、外に頼むとかえって高く付いてしまう。
加えて近年はカラープリンターの普及やハガキソフトでネタが氾濫しているので、そこそこのものはちまたに満ちあふれている。
オリジナルのデザインをねらってもどこかで見たことがあるという感じになってしまう。
うちに来る年賀状を見てもカラーはもちろん当たり前(いつの時代の人間だ?)
みんなその手のソフトなどを使っているのがよく解る。
こうなるといくら苦労して図版を作ってもその他多くの中に紛れてあまり効果が期待できない。
中には表裏印刷(表側はシールラベル印刷を貼り付けたもの)というものもあり、
気にかけていただいたと言うより、毎年の定型カードの送付というルーチンワークにただ引っかかっただけという感じも受けることもある。(まぁ送っていただけるだけ感謝しております。)
私も表裏印刷にしていたときでも、たとえ一言でもその人に向けたメッセージを手書きで書くようにはしてきた。
いっそのこと文字だけびっしりと一年の感謝の気持ちを書きつづった方が相手に伝わる気もするが、さすがにそれをする勇気はない。
といことで今年からは市販のデザインハガキの中から自分の趣味に合うものを選んで使い
その分の時間をかけて中のメッセージに頭を使うことにした。
年末の定型カードの応酬ではなく、たとえヘタでも一年の感謝と新年の挨拶の気持ちが伝わる年賀状本来の姿に戻せればと思う今日この頃だ。
追記、電子メールで送る相手も年々増えている。住所を知らなかったり、郵送で送ることで気を使わせてはいけないと思う相手が主である。
こっちの方は図版とかAAで書くわけにもいかないので。本当に相手に対する心からのメッセージだけが勝負だ。まぁこれでもいいんだろうけどね。