野口悠紀雄氏のベストセラー「「超」整理法」がある。
私もこの本に少なからず影響を受けた一人だ。
それまでは山根式袋ファイルで五十音順で管理していたのを時系列に置き換えた。
その袋ファイルすら現在進行中の案件は紙フォルダに替えてよりレスポンスを高めたりした。
その「「超」整理法」が大幅に書き換えられて「超「超」整理法」という題で出版された。
今回のキモはなんと言ってもGmailを活用することである。
野口さん自身、以前はGoogle恐怖症だったらしいが、それも克服して今では積極的に活用しようという意識改革をしたらしい。
「私もGメールは合理的だと分かっていたが、なかなか踏み込めなかった。昨年4月に一大決心し、グーグル・フォビアを克服したのです」
写真、資料などをスキャナでPDFに変換して自分宛に送信したり、なんと銀行口座やクレジットカード番号や暗証番号等もGmailで管理しているらしい。
まぁ情報を一括して管理できて、しかも時系列にソートできて、全文検索も速いので、他人にメッセージを伝えるという用途だけでなく、個人的な情報のネットデータベースと考えればとても便利な物である。
またIDとPASSさえあれば、世界中どこからでも自分の情報にアクセスできるうえ、7GBの巨大ストレージ(現時点)を無料で使用できるのでこれは使わない手はないと思う。
正直言ってこれがこの本の趣旨なのでこれが解ればわざわざ読む必要がないといえばそれまでだ。
それくらいこの手のパラダイム変換の大事な要素なんて、至ってシンプルで簡単なものなのである。
私自身も以前は難でもローカルに置きたがり、ネットの向こうに保管することに危険性を感じていたのだが、いつの間にかメールもWebメールが主体になり、メモやちょっとした文章もブログの形でアップするようになり、とても便利に過ごしている。
宅急便の送信先のメモなどは手帳に書かず、自分宛のGmailを送信して、出先でiPhoneで参照するなんてことは日常茶飯事である。
にもかかわらず、Gmailに関しては、Googleに内容を見られるかもしれないという恐怖感は未だにある。
このへんは野口氏曰く
「合理的に考えると、グーグルが私のメールを調べても、利益は得られないと思った」
とのことだけど、そこまで割り切れる物なのだろうか?
なによりも、こういった”無料のサービスはいつ終わっても誰も文句は言えない”という怖さがある。
野口悠紀雄氏は他のオンラインサービスを使用してバックアップを行っているようだけど、やはり依存度が高まるほど保険が必要と言うことなのだろう。
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