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100ドルPCと帰ってきたNC構想

以前よりエントリーで取り上げていたグーグルの100ドルPCに進展があったようだ。

今度はヴィヴィッドオレンジ–100ドルPCに新プロトタイプ

開発途上国の子供たちに低価格のPCを提供するという「One Laptop Per Child(OLPC:すべての子どもにラップトップを)」の目標が、また一歩実現に近づこうとしている。
非営利団体のOLPCは今週、いわゆる「100ドルPC」のプロトタイプを披露している。OLPCが、実際のコンピュータ部品を積んだプロトタイプを発表するのは今回初めてだ。

脇にあった充電用のゼンマイクランクは回転時の不可に本体が歪む恐れから外されたそうである。
充電は外付けのアダプター部に付けられるらしい。
オレンジでも、グリーンでも良いのだが、デザインの好みから言えば以前の方が良かったような気がする。

今回初めて実際に稼働する部品を付けて物らしいが、予想外だったのが最近のLunuxの肥大化に伴う動作の遅さが目立ってきたという。

Negroponte氏は先月、「Linuxのサイズが大きくなり過ぎた」ために、このことが「小さくて動作の軽快なシステムを実現する上での障害になっている」と不満を漏らしていた。

日々Linuxも肥大化しているため当初500Mのフラッシュメモリではきつくなってきているのだろうな。
このPC専用に無駄な機能を削ったライト版を作成しているらしい。

たとえば、LinuxベンダーのRed Hatから参加しているチームは、OSのサイズを400Mバイトから250Mバイト程度まで小さくすることに成功した。

それでも、予定のメインメモリの半分くらい持って行かれる。
多分これは英語圏システムでの計算だろうからこれが日本語などの2バイトコード圏で組むとそれなりに増えるんだろうな。

私が今まで使用した中で飛びっきり軽快で実用的なOSといえばPalmOSだった。
今回のような教育という使用目的からすれば、むしろPalmOSの方が合っている気もするが、もやはトレンドでもないし、マイナーなために先細りなので現実的ではないのだろう。

むしろ、軽いLinuxにネット機能を充実させて、ネットの「あちら側」にあるアプリを使用するフロントエンドとして扱った物の方が良いかもしれない。

その昔にこの「ネットのあちら側」を主体とした「NC(ネットワークコンピュータ)構想」が有ったが、当時はまだインフラも普及されておらず、通信速度もそれほど期待できないことから頓挫してしまった。

ところがグーグルがこれから構想しているのは正にこれではないかと思われる。
ネットのあちら側に高機能なアプリを無料で使用させる。

例えば写真画像処理ソフトと言えばPhotoShopが定番あるが、これは高機能でソフトウェア自体の値段も高い。
プロでそれで稼げる人はともかく素人が個人で購入するには少しはばかれる物なのである。
実はPhotoshopと同様の機能を持つオープンソースのGimpというアプリも存在するが、Unix発祥のアプリで導入及び運用には敷居が高い。

しかしPhotoshopと同様の機能を持ち、操作が簡単なアプリををネットの向こう側に公開したらどうだろう?
利用者にとっては使用した結果が欲しいだけなのでネットの向こう側に投げて結果だけを受け取る。
重い処理に必要な強力なCPU等のハード構成はネットの向こう側に存在すればよく、こちら側は結果を受け取るだけでよい。

Photoshopならば私は頻繁に使っているのだが、それに限らず、月に1回もしくは半年に1回くらいしか使用しないアプリがHDDの肥やしになっているケースも多い。
それらを全てネットの向こう側に追いやってローカルには向こう側に預けてある物を取り出す個人認識の鍵程度の位置づけになって行くのでないだろうか?

だれしもアプリそのものが欲しい訳じゃなくて、それによって得られる結果が欲しいだけなのだから。

もっと進めば、ローカルのハードという物はやがて希薄になってゆき、身一つでどこに行ってもその場にあるハードが全てネットに繋がっていて自由に自分のネット環境に繋がり、利用することが出来る、それがユビキタス社会になるのだろうと思う。

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