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Palm515

070430 01

1月ほど前からVisorEdgeの調子が悪くなり、ついには電源すら入らなくなってしまった。
モノクロのローレゾでシンプルな作りのため6年くらい毎日酷使してもヘタらず元気に動いてくれたけどさすがに寿命らしい。

一番使用するのがToDo。 複数のプロダクトを抱えているため作業項目はリアルタイムに目に見える形にしておかないと仕事がしにくい。
紙のToDoだとチェックしてもその行が消えてくれないので消し線の達成感は得られても、作業消化の俯瞰的なクリア感は得られない。
加えてざっくばらんに項目を登録してもプライオリティ設定により瞬時にソートしてくれる機能も紙には不可能である。

表計算も頻繁に使用する。
いろんなケースを考えながらの試算がリアルタイムに集計で変わる表計算が手のひらサイズでいつでも閲覧・修正ができるという環境は無くなると非常に不便に感じる物である。

その他、辞書やスケジュール表、電卓、データベース等々、日常でちょっと使うあらゆるものが1つの筐体でまかなえる。

替えの機種を探したが既にPalmは日本市場から撤退、SONYもCLIEの生産を終了してしまった。
(余談だがPDA、特にPalmの思想を深く理解せずに市場を荒らすだけ荒らしたあげくケツをまくるように撤退した糞ニーには本当に怒りを覚える。 Palmは誕生から既に完成の域に達しており、後は緩やかな進化を望まれていたのに、下手な仕様変更と改悪で現在のような衰退の憂き目にあってしまった。)

新品を入手したい場合は英語版を購入して別途日本語OSを導入する必要がある。
なんだか最初期のMac環境に似ているが、日本語版が過去に存在していただけに今後の日本語化の希望の見えない閉塞状態である。

でも、コアなユーザはそれでも工夫して使っている。
私自身もPalmOSには惚れ込んで感覚として手によく馴染むので、WindowsMobaile環境にはまだ移行したくない。
で、6年以上も毎日のように役に立ってくれて、むしろ無いとかなり困る存在にまでなったPalm機なので、今後の存続を応援する意味でも今回は少し高くても新品のPalm機を購入しようかと計画していた。

いくつか候補が挙がって、今までのVisorEdgeの代わりをそのまま果たせそうな Palm Z22 が候補に挙がった。
これはローエンドの機種なんだけどVisorEdgeと比べものにならないくらいパフォーマンスは高い。

ただ一点だけ画面がTFTではなくSTNであることが引っかかった。
多少メモリが少なくても、SDメモリが挿せなくても、160×160のローレゾ表示でもかまわないけど、画面表示が美しくないのだけは我慢ならない。

その一点だけが気に入らず、やがて視線はその上の Palm Tungsten E2 へ、 これは液晶はTFT320×320のハイレゾで拡張メモリも挿せるしヘッドフォン端子もつく、iPodShuffleが弱い新規に登録したポッドキャストファイルへの直接アクセスも容易だ。
筐体もメタリックで悪くない。

これにしようと心に決めて、日常的に使用するため別途のクレードルやケースの値段も計算して予算を組んでみた。

ここでまた悪魔がささやく。「別途のクレードルやケースを加えた料金にもうちょっと上乗せすれば(実際はもうちょっとどころじゃないんだけど)あこがれのキーボード付きPalm機のTreo680が手に入るじゃん」と。
そう考え始めると中途半端な出費をして後で後悔するより、一気に欲しい物を買ってしばらく使えばいいだろうと考え始めた。

いままで6年以上もPalm機にはお世話になってきたことだし、Palm社の応援のためにもここは多少無理をしても出費しようと自らを納得させて、購入代金を財布に入れて秋葉原へ赴いた。

秋葉広しといえども新品のTreo680の売っている店は1軒しかない。
ただ、その店にゆく前に私のささやかな理性が中古PDA屋へ足を向かせた。
中古は電池がヘタっている可能性が大なので安定使用が目的の今回では除外視していたのだが、ガラスケースの中には結構な種類のPalm機が並んでいた。
その中に昔あこがれていたPalm515もあった。

Palm515はPalm c3から続く薄型筐体の最終形で完成度の高い物である。
発表当時はすでにPalmOS5もリリースされており、ソニーはハイレゾ機を次々と投入していた時期だけに、完成型であっても一般の評価はどこか地味であった。
しかし、Palmの本質をよく理解している古くからのユーザにはその完成度から今でもその人気は衰えない。
私もそんな一人でPDAの目的と実用のバランスから今でもこれがベストなモデルだと思っている。

発売が2002年というからやはり5年くらいは経っている。
2台あるうちの1台が筐体が綺麗でしかもオプションケースとキーボードまで付属という物があった。
値段もこれから買おうとするTreo680の1/5以下である。

ローレゾだけど綺麗なTFT液晶で改良されて輝度も高いし調整もできる。
メモリはVisorEdgeの2倍の16Mb。
外部メモリはSDカードが挿せる。
PalmOSは安定したver4.1で、CPUのDragonball 33Mhzならではの電池の持ちも良い。(普通は2週間、電池のヘタリを考えると3日間くらいか?)

加えてもともと日本語仕様なので苦労してJ-OSを導入する必要もなくVisorEdgeやCLIEで使用していた環境の殆どがそのまま移行できる。

このm500シリーズは広く普及した商品なのでデッドストックのオプショングッズが比較的見つかりやすく価格も驚くような安さで変える可能性が大きい。(その点VisorEdgeはシェアが低く、コネクタの形状も特殊なのでHotSyncケーブル1本探すのも一苦労であった。)

内蔵電池も4000円も出せば未だに新品の物が入手できるのであまりにもヘタリが激しかったら取り替えてもそれほど負担にはならない。

付属のキーボードも見せてもらったが殆ど使っていない感じだった。

オプションのケースも本革製で使用感があまりなく物も良い物だった。

こうなるともう「これでいいじゃん」とここ数日Treo680を使う幻想が一気に冷めて現実的な価格で現実的な買い物をした。
とりあえずの買い物とはいえ、とても満足している。
やはり人間、身の丈にあった買い物が一番落ち着くようで・・・

と書きながらも実は今現在はコレも気になっている。
(SIMアンロック物が出回っているので、SIMカードを挿せば素直にスマートフォンとしても使えるじゃん・・・)

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