2007年09月05日

●パーム、初代「Foleo」の開発中止

Linuxを搭載するノートPCスタイルのデバイス「Foleo」は、厳しい批判を受けていたが、ついにPalmは初代Foleoの開発中止を決定した。

Palmの最高経営責任者(CEO)であるEd Colligan氏は、米国時間9月4日の株式市場引け後に、このニュースを自らPalmの公式ブログで発表した。ちょうど8月最終週には、ある金融アナリストが、深刻なソフトウェア関連のバグにより、9月もしくは10月にFoleoの出荷がずれ込むとの予測を出していたが、Colligan氏は、Foleoのプロジェクトそのものを中止する決断を下した。

Palmは、5月のD: All Things Digitalカンファレンスにて、Foleoを披露した。Palm創設者のJeff Hawkins氏は「これまでで最高の発想」と感じているとしたものの、Foleoを疑問視する反応が広まった。

やっぱりと言えばやっぱりなんだけど、前エントリ「米Palm、ノートPC型のスマートフォン向け補助デバイス「Foleo」を発表」で書いたとおり発表当時から感じていた「なんだかイケていない」感じは私個人だけでなく、世間一般でも同様の受け止め方をされたようだ。
ただ、続きで書いたとおりこの手のデバイスはスペックではなくて使ってみて初めてその有用性が実感できる物だと思っているから今回の中止はこの前振り評価に対するジェフの弁明の場すら奪ってしまった結果になったことは非常に残念だ。

ここに至ってはジェフの頭の中でどのような絵が描かれていたのか解らないが、上記のセリフがもし事実であるとすれば、5月の発表でももう少しそのワクワク感の一端でも伝えられれば資金の調達ももっと順調に行っただろうと今更ながら悔やまれてならない。
この辺りスティーブ・ジョブズはうまくて、たとえ動く物が存在しなくてもそれっぽい夢を見させてくれる。

やはり、どんなに素晴らしいアイデアがあってもそれを他人に伝えるプレゼンが効果的になされなければ実現は難しいのである。
人は現物を目にしてまたは手にとってはじめて納得してもらえる物だけど、そこまで至らなくてもあたかも現実のように感じ、その効用に納得してもらえるような実感のあるプレゼンは、プロジェクト進行の速い現在ではとても大事なことである。

私自身も他山の石としてしっかり戒めたいと感じた。

今後、Palmは手堅いスマートフォンの開発に注力してゆくという。

まぁ実際使っている私としては「PDAはPDAであればよい」というのが基本的な考えである。

キーボード付きで何でも有りのPalm機 CLIE UX-50も買ったけど実際実用で使用しているのはPalm m515だし、加えてモノクロのVisorEdgeも新たに入手してこれから実用的に使用しようと思っている。

メモ取りに紙の手帳が未だにスタンダードであるように、人の行動に急激な変化がない限り本当に便利に使える道具にもそれほど急激な変化は訪れないだろう。

2007年08月07日

●PEG-UX50内蔵電池交換

 FonのWifiが使いたい一心で無線LAN対応のPalmに手を出してみた。
 ただ英語版にJ-OSを導入するような手間はかけたくなかったので、結果またSONYのCLIEになった。

 アドエス効果のためか中古市場でだいぶ値が下がってきていたので、綺麗で状態の良いデバイスが安く買えて良かった。
 しかし、このままではバッテリがヘタっていることは火を見るよりも明らかなので、秋葉でCLIEを入手したその足でモバイルプラザでUX50用の内蔵バッテリと解体用ドライバ(星形のやつ)を購入した。

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 結局、マルチに対応しているという、その携帯電話用ドライバではサイズが大きくてCLIEを分解できず、会社近くのハンズで新たに工具を購入して本日ようやくバッテリ交換作業にこぎ着けた。

 解体してみるとこの小さなデバイスにギッシリとパーツが組み込まれていることが解る。
この辺なんだかんだ言ってもSONYの技術力はすごいのである。

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 新品バッテリはそのままではサイズが若干大きいため、まず外側の絶縁皮膜である黒ビニールを剥がし、新たに薄手のテープで覆ってやる必要がある。

 結局それでもちょっとばかり縦に長く、ケース側の当たる部分を少しだけヤスリで削った。
 無事に組み込み終わって、クレードルで充電。
 しっかりと充電ランプが点灯するのを確認した。

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 まぁ当初思っていたよりずっと楽な作業だったので工具もそろったし、これからも1年~2年に1回くらいは内蔵電池の交換をしたいと思う。

 結局ここんところ忙しいので、CLIEの最低限の環境整備だけで(まだしばらくはPalm515と併用)Wifiの設定まで手が回らない。
 なんせFonの無線ルータも届いたまま開梱すらしていないのだから・・・。

 PS.
 UX50を解体したついでに古い電池を前に壊れて起動しなくなっていたPEG-TJ25に試しに繋いだ見たらあっけなく起動した。
コンセントを繋いでも起動しなかったため、てっきり基盤がやられたのかと思ったけど、バッテリが原因だったんだね。

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 残念なことにUX50のバッテリとはサイズが違うためこのまま使用はできない。
復活させたければ新たにバッテリを入手する必要があるけど、さて・・・どうしたものか・・・?

 とりあえずPEG-TJ25の充電用ケーブルコネクタはUX50と互換があり自宅と会社でそれぞれ常駐できて、それなりに役には立っているけど。

2007年06月07日

●米Palm、ノートPC型のスマートフォン向け補助デバイス「Foleo」を発表

Palmが5.30になにやらすごいデバイスを発表するらしいということで期待しながら待っていた。
当日前振りのすごいデバイスから、ものすごぉぉい革新的なハードを期待していただけに発表された平凡なノートPCを見て
「ジェフ・・・きっと仕事のしすぎで疲れたんだろう・・・少しやすんだ方がいいよ。」
っておもわずツッコミを入れてしまった。

Palmは携帯性と電池の持ちが大事だと思っている。
それなのに1.1Kgで5時間バッテリ寿命って・・・ジェフ・・・ぜんぜんイケていないよ・・・。

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ジェフ...ガッカリだよ...。

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何となく古のNEC PC-98Noteを思い出させてしまう没個性的なデザイン。
今年って何年だっけ?

気落ちしてしばらくはエントリに書く気もしなかった。
しかし、ここ数日、前エントリのPCの進化についてなどを考えるうちに、結構イケてるマシンかもしれないと思うようになった。

もともと以前から外で文章を打ちたいという希望はあった。
両手でしっかりとキーを打つためにはそれなりのキーサイズと押感が必要である。

シグマリオンが無くなった今、軽量コンパクトでテキスト打ちに特化したマシンはほぼ皆無である。
よほどテキスト打ち用に昔の中古ワープロでも探そうかと思っていたくらいである。

なので1.1Kgと5時間というのは現在の科学力にしては全然イケていないのだが、実際に動かして運用して初めてその有用性が実感できるたぐいの物だと思う。

なんせPalmにしろA-Bikeにしろスペックだけ見れば全然イケていないのだけど実際使ってみてその良さが実感できるたぐいの物なのだから。

米Palmは5月30日(現地時間)、同社の新しいフォームファクタとなる「Palm Foleo」を発表した。フルキーボードと10インチのLCDスクリーンを備えたノートPC型のデバイスで、スマートフォンと連携するため「スマートフォン・コンパニオン」と呼ばれている。電子メールやフルブラウザによるインターネットアクセス、Word/Excel/PDFといった文書ファイルの閲覧や編集などを通常のPCと同じ感覚で楽しめる。2.5ポンド(約1.1キログラム)の本体重量に5時間のバッテリ寿命。OSにはLinuxを採用し、自由にアプリケーション開発が行える。


Palm Foleoの使用中の様子と全体図。通常のノートPCと同じ感覚で使用できるデバイスであることがわかる。だが隣にスマートフォンを置いていると、どちらがコンパニオン(同伴者)だかわからない!?

Foleoのデザインコンセプトは、出張やちょっとした外出などでも、PC感覚で使えるスマートフォン向けの周辺機器だ。Bluetoothを使ってスマートフォンと接続し、電子メール送受信やOperaブラウザによるインターネットアクセスが可能なほか、外出先の無線LANホットスポットにWi- Fi経由で接続してインターネットを利用することも可能。またFoleo用にカスタマイズされたDataVizの「Attachments To Go」によってWord/ Excel/ PowerPointファイルの閲覧や編集が可能なほか、PDFビューワーが提供されており、出先でのプレゼンテーションや移動中の作業など様々なビジネスシーンでの活用が考えられる。電源オンですぐにアプリケーションを起動させ、即シャットダウンも可能という機構も、モバイルユーザーには嬉しい。

Palm OSまたはWindows Mobileの両バージョンのPalm Treoスマートフォンとシンクロできるほか、他のWindows Mobile製品との連携も可能となっている。またRIMのBlackBerry、AppleのiPhone、Symbian OS採用スマートフォンとの連携も、多少のソフトウェア変更で可能だという。シンクロ用のインタフェースは公開されており、サードパーティとの連携で対応スマートフォンの種類を増やしていく計画だとPalmは説明する。

Palm創業者のJeff Hawkins氏とFoleo。PalmPilot、Treoに続くFoleoについて「これまで仕事してきたなかで最もエキサイティングなもの」と評している

ハードウェアの特徴としては、10インチのディスプレイにフルキーボードを採用、ネットワーク接続にはBluetoothまたはWi-Fiを用いる。USBポート、ビデオ出力ポート、ヘッドフォンジャックを備え、さらにSDとコンパクトフラッシュ用のスロットを内蔵し、ストレージとすることができる。Palmではアプリケーション同様にハードウェアの仕様も広く公開し、サードパーティの周辺機器開発をうながしていく計画だ。

出荷は今年夏を予定しており、販売価格は100ドルのリベート適用後に499ドルとなる見込み。同製品は現在米カリフォルニア州サンディエゴで開催されているWall Street Journal主催の技術カンファレンス「D: All Things Digital」の中でPalm創業者のJeff Hawkins氏によるデモストレーションが披露された。このカンファレンスでは同日、米Microsoft CEOのSteve Ballmer氏による同社の新コンセプト製品「Surface」も紹介されている。

2007年04月28日

●Palm515

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1月ほど前からVisorEdgeの調子が悪くなり、ついには電源すら入らなくなってしまった。
モノクロのローレゾでシンプルな作りのため6年くらい毎日酷使してもヘタらず元気に動いてくれたけどさすがに寿命らしい。

一番使用するのがToDo。 複数のプロダクトを抱えているため作業項目はリアルタイムに目に見える形にしておかないと仕事がしにくい。
紙のToDoだとチェックしてもその行が消えてくれないので消し線の達成感は得られても、作業消化の俯瞰的なクリア感は得られない。
加えてざっくばらんに項目を登録してもプライオリティ設定により瞬時にソートしてくれる機能も紙には不可能である。

表計算も頻繁に使用する。
いろんなケースを考えながらの試算がリアルタイムに集計で変わる表計算が手のひらサイズでいつでも閲覧・修正ができるという環境は無くなると非常に不便に感じる物である。

その他、辞書やスケジュール表、電卓、データベース等々、日常でちょっと使うあらゆるものが1つの筐体でまかなえる。

替えの機種を探したが既にPalmは日本市場から撤退、SONYもCLIEの生産を終了してしまった。
(余談だがPDA、特にPalmの思想を深く理解せずに市場を荒らすだけ荒らしたあげくケツをまくるように撤退した糞ニーには本当に怒りを覚える。 Palmは誕生から既に完成の域に達しており、後は緩やかな進化を望まれていたのに、下手な仕様変更と改悪で現在のような衰退の憂き目にあってしまった。)

新品を入手したい場合は英語版を購入して別途日本語OSを導入する必要がある。
なんだか最初期のMac環境に似ているが、日本語版が過去に存在していただけに今後の日本語化の希望の見えない閉塞状態である。

でも、コアなユーザはそれでも工夫して使っている。
私自身もPalmOSには惚れ込んで感覚として手によく馴染むので、WindowsMobaile環境にはまだ移行したくない。
で、6年以上も毎日のように役に立ってくれて、むしろ無いとかなり困る存在にまでなったPalm機なので、今後の存続を応援する意味でも今回は少し高くても新品のPalm機を購入しようかと計画していた。

いくつか候補が挙がって、今までのVisorEdgeの代わりをそのまま果たせそうな Palm Z22 が候補に挙がった。
これはローエンドの機種なんだけどVisorEdgeと比べものにならないくらいパフォーマンスは高い。

ただ一点だけ画面がTFTではなくSTNであることが引っかかった。
多少メモリが少なくても、SDメモリが挿せなくても、160×160のローレゾ表示でもかまわないけど、画面表示が美しくないのだけは我慢ならない。

その一点だけが気に入らず、やがて視線はその上の Palm Tungsten E2 へ、 これは液晶はTFT320×320のハイレゾで拡張メモリも挿せるしヘッドフォン端子もつく、iPodShuffleが弱い新規に登録したポッドキャストファイルへの直接アクセスも容易だ。
筐体もメタリックで悪くない。

これにしようと心に決めて、日常的に使用するため別途のクレードルやケースの値段も計算して予算を組んでみた。

ここでまた悪魔がささやく。「別途のクレードルやケースを加えた料金にもうちょっと上乗せすれば(実際はもうちょっとどころじゃないんだけど)あこがれのキーボード付きPalm機のTreo680が手に入るじゃん」と。
そう考え始めると中途半端な出費をして後で後悔するより、一気に欲しい物を買ってしばらく使えばいいだろうと考え始めた。

いままで6年以上もPalm機にはお世話になってきたことだし、Palm社の応援のためにもここは多少無理をしても出費しようと自らを納得させて、購入代金を財布に入れて秋葉原へ赴いた。

秋葉広しといえども新品のTreo680の売っている店は1軒しかない。
ただ、その店にゆく前に私のささやかな理性が中古PDA屋へ足を向かせた。
中古は電池がヘタっている可能性が大なので安定使用が目的の今回では除外視していたのだが、ガラスケースの中には結構な種類のPalm機が並んでいた。
その中に昔あこがれていたPalm515もあった。

Palm515はPalm c3から続く薄型筐体の最終形で完成度の高い物である。
発表当時はすでにPalmOS5もリリースされており、ソニーはハイレゾ機を次々と投入していた時期だけに、完成型であっても一般の評価はどこか地味であった。
しかし、Palmの本質をよく理解している古くからのユーザにはその完成度から今でもその人気は衰えない。
私もそんな一人でPDAの目的と実用のバランスから今でもこれがベストなモデルだと思っている。

発売が2002年というからやはり5年くらいは経っている。
2台あるうちの1台が筐体が綺麗でしかもオプションケースとキーボードまで付属という物があった。
値段もこれから買おうとするTreo680の1/5以下である。

ローレゾだけど綺麗なTFT液晶で改良されて輝度も高いし調整もできる。
メモリはVisorEdgeの2倍の16Mb。
外部メモリはSDカードが挿せる。
PalmOSは安定したver4.1で、CPUのDragonball 33Mhzならではの電池の持ちも良い。(普通は2週間、電池のヘタリを考えると3日間くらいか?)

加えてもともと日本語仕様なので苦労してJ-OSを導入する必要もなくVisorEdgeやCLIEで使用していた環境の殆どがそのまま移行できる。

このm500シリーズは広く普及した商品なのでデッドストックのオプショングッズが比較的見つかりやすく価格も驚くような安さで変える可能性が大きい。(その点VisorEdgeはシェアが低く、コネクタの形状も特殊なのでHotSyncケーブル1本探すのも一苦労であった。)

内蔵電池も4000円も出せば未だに新品の物が入手できるのであまりにもヘタリが激しかったら取り替えてもそれほど負担にはならない。

付属のキーボードも見せてもらったが殆ど使っていない感じだった。

オプションのケースも本革製で使用感があまりなく物も良い物だった。

こうなるともう「これでいいじゃん」とここ数日Treo680を使う幻想が一気に冷めて現実的な価格で現実的な買い物をした。
とりあえずの買い物とはいえ、とても満足している。
やはり人間、身の丈にあった買い物が一番落ち着くようで・・・

と書きながらも実は今現在はコレも気になっている。
(SIMアンロック物が出回っているので、SIMカードを挿せば素直にスマートフォンとしても使えるじゃん・・・)

2007年01月29日

●まだまだ現役VisorEdge

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CLIEが逝った今となっては、PDAは昔使っていたVisorEdgeを出して使っている。
まぁ、いわば流行に圧されるかたちでCLIEを使い始めるまでは、このVisorEdgeで十分だと思っていたし、実際に使い勝手が良かった。
久しぶりに使ってみたけど安定していてPIMといしてのツボをしっかり押さえている。

クレードルが家にしかないので、会社のPCとのHotSyncができなかった.
そこで秋葉に赴いた折にクレードルもしくはHotSyncケーブルを探した。

5年くらい前の製品だし、Edgeというデバイスだけコネクタが特殊なため少し諦め気味だったが、幸い、モバイル機器専門店ですぐに見つかった。
これも今や秋葉原でしか入手できないたぐいのものだろう。
これで会社と家でスケジュールやアドレス、ToDoなどの基本的な情報のやりとりが可能になった。

2006年07月04日

●The Zen of Palm

Palmのインターフェイス設計はロブ・灰谷という日系二世の方が手がけた。
そのためかPalmの基本は「禅」の思想に大きく影響を受けている。
PDA自体が携帯に押されてシェアを失っている昨今だが、この基本思想の「Zen of
Palm」は今読んでも新鮮である。
そこで今更ながらブログに全文を掲載しておこうと思う。

伝統的な考え方では、パソコンの成功した理由をそのままあてはめようとする。
すなわち、それは「最先端の技術を使う」事であり、「可能なかぎり多機能にする」事であり。「顧客の希望を全てかなえる」事であり、それは結果的に「もっと機能的に、もっとパワーを」要求する事になる。

そして、ここで考えてみましょう。「なぜ、Newtonは売れなかったのか?」
・Stand the question on its head
・Don't get sucked into what the competition is doing
・顧客の要求をフィルタリングしよう
・本当の問題を見つける
・一番シンプルなソリューションを創ろう

「第一の問~世界を両肩に背負うには?」の答えは:
「頭で立ちなさい(Stand on your head)」


【第二の問】聾唖者に聞いてもらうには?

「Newtonの野心的なアプローチ」は、
「PDAに全世界の異なるハンドライティングを理解させようとするもの」であった。
「Palmのシンプルなアプローチ」は
「非常に高性能な人間の脳にハンドヘルド用のシンプルなアルファベットを教える」事だった。

「第二の問~聾唖者に聞いてもらうには?」の答えは:
「彼の言葉で話しなさい」


【第三の問】どうすればゴリラは飛べるのだろう?

PCは「運びにくく」「かさばる」「重い」「ブートに時間がかかる」しかし、PDAよりも「パワフル」である。かたや、PDAに必要とされる事は「ポータブル」「小さい」「軽い」「早い」「シンプル」である。また、PCは一日に触る時間がながく、PDAは一日に起動させる回数が多い。
さらにPDAは機能が多すぎるとその時点でセールスが落ちる。

「第三の問~どうすればゴリラは飛べるのだろう?」の答えは:
「ゴリラとしての要素を取り去るしかない」


【第四の問】マイクロソフトの最大の敵は?

マイクロソフトは"多機能はいつにおいてもベターである"と考えている。
しかし、それは悪循環にしかならない。すなわち、多機能にするために早いCPU、沢山のメモリーを必要とし、それにより大きさも価格もバッテリー寿命もシンプル性も損なわれてゆく。

「第四の問~マイクロソフトの最大の敵は?」の答えは:
「マイクロソフト自身である」

何に注意しなければいけないか?
・マイクロソフトは常に勝とうとしている
・もし、あなたが先駆けているのなら、リードを保て
・もし、我らが彼らをコピーしようとしたら、そのことこそが危険である


【第五の問】ティーカップに山を入れるには?

スウィートスポットは:
サイズ、価格、バッテリー寿命、簡便性、スピード、効率的なメモリー使用、接続性、プラットフォーム、液晶、スタイル

「第五の問~ティーカップに山を入れるには?」の答えは:
「いくつかのダイヤモンドを掘り出し、それをカップに入れよ」

他の土砂を欲しがる人がいるだろうか?


【第六の問】ぐずる(甘やかされた)子供をどうやって黙らせることが出来るか?

・顧客は何を欲しがっているのだろうか?

WinCEが実現しようとしたことは以下のようなものである。
-どこでもWindowsを
ーWindowsの全ての複雑さを掌に
ーハンドヘルドの中のPCモデル
ー沢山のビルトイン機能(ボイスレコーダー、MP3プレーヤー、バイブレーションアラーム...)

片やPalm connected organizerでは以下のことを実現している。
ー可搬性に優れた、使いやすいハンドヘルド
ーシンプルとスピード
ー長寿命バッテリー

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顧客に、彼らが望む全てのものを与えようとしてはならない。(それは彼らのためにならない)

それでは、作った製品が丁度よいバランスに保たれているかをテストする方法にはどのようなものがあるのだろうか。

・ベンチマーク
ー電話テスト
ーNo Wait corsor

・テーマ
ー腕時計のような使い心地、あるいは、それに近くなっているかどうか。(誰しも腕時計を使う(見る)時には何も考えていない。)

・戦略
ー最小のタップ数
ー直感的な作り(少なくとも憶えやすいもの)

「第六の問~ぐずる(甘やかされた)子供をどうやって黙らせることが出来るか?」の答えは:
「耳栓をしなさい」


【第七の問】赤ちゃんに世界を与えるにはどうしたら良いか?

・顧客意識の"ZEN"
ー顧客の要求をフィルタリングする
ー顧客が何をしているのかを学ぶ
ー顧客の本当のニーズを見いだす
ー一番シンプルなソリューションを決定する

「もっとメモリーを」という要求は「効率的なメモリー利用」が本当に求めていること
「キーボード」という要求は「シンプルで簡単なデータ入力方法」が本当に求めていること
「スプレッドシート」という要求は「数値とリストを格納できる場所」が本当に求めていること
「早いプロセッサー」という要求は「データへの素早いアクセス」が本当に求めていること

・顧客はスピードが欲しい
ー早いHotSync技術
ーアプリケ-ションボタン
ーフィンガー・ナビゲーション
ーその場で編集
ー煩雑でないメニュー選択

(以下、かっこ部分のみ同時通訳よりの引用。原文そのまま。)
「例えば、このdateダイアログです。
例えば、デスクトップであれば、ピックリストを使うでしょう。リストをクリックして、それからスクロールして選択するわけです。
この場合、2回クリックしているわけです。つまり、マウスでもってこれをホールドダウンして、リリースする。これはマウスの場合でしたら、あたりまえかもしれませんけれども、このPalmの場合だと2回タップしなくてはならないわけです。え、そこで、例えば下にあるようなリストにしたらどうでしょう。
ちょっと場所を食うと思うかもしれません。スクリーンは小さいわけですから、大きいものは良くないかもしれない。え、しかし、ここでは自分の必要なものだけをぱっと、一回タップすればいいだけです。ですから、ボタンのような形で提示するほうが、ピックリストよりもいいわけです。このようにその月をタップすれば、このgo to Dateのダイアログに行くわけです。スペースは食うようですけれども、このほうがセレクションは早くできるというものになります。」

・機能 vs ソリューション
ーDon't ask:"どうやって、もっと多機能にしようか?"
ーInstead, ask:"ユーザーは何をする事が必要なのだろう?"

「第七の問~赤ちゃんに世界を与えるにはどうしたら良いか?」の答えは:
「赤ちゃんが本当に必要とするものを見つけ、それを与えなさい」


【第八の問】太ったブタを四角い箱に入れるには?

・PalmComputingのUIのゴールは
ーデータへの最小ステップ
ーワンボタンアクセス
ー最小タップ数
ー不明確なアイコンは不必要
ースタートメニューは不必要
ーシンプルでクリーンなインターフェイス

アルバート・アインシュタインはこう言っています。
"Make things as simple as possible, but not simpler."

・シンプリシティは勝つ
ーハンドヘルド製品に沢山の機能を詰め込むのはトレードオフになる
ーバックパックに荷物を詰めるように製品を定義する
ーほとんどの顧客はほとんどの機能を無視してしまう
ーシンプルはパワー

・Power=Getting the Job Done
「遅いプロセッサー」は「ベターパフォーマンス」につながり
「小さなバッテリー」は「長寿命」につながり
「ベルや笛が無い」は「coolest product」につながり
「少ない機能」は「より使える」につながり

「第八の問~太ったブタを四角い箱に入れるには?」の答えは:
「ブタにダイエットさせること」


【第九の問】馬を馬車の後ろに立たせないようにするにはどうしたらいいか?

PCの世界では常にソフトウェアがハードウェアを引っ張ってきた。
しかし、この考え方は"新しいカテゴリー"には当てはまらない。

・電気自動車
ー長所
環境に優しい
充電可能
家庭で充電可能
ー短所
小さい車
高価
十分なパワーがなく、距離も走れない
限られたフレキシビリティ

だから、現在は売れていない。あたらしもの好きの人以外には。

・スウィートスポットにとどまりなさい
あなたの顧客が必要としているものよりも遠く離れてはいけません。

「第九の問~馬を馬車の後ろに立たせないようにするにはどうしたらいいか?」の答えは:
「馬を車の中にいれてしまえばいい」


(以下、かっこ部分のみ同時通訳よりの引用。原文そのまま。)
「我々は違う方法でやっていこう、という事を考えたわけです。
PCのやりかたを、このPalmTopの世界に持っていくののではなく、ソフトウェアのアーキテクチャー、ハードウェアのアーキテクチャー、それぞれ、このバランスをとれるような、スウィートスポットを満たし、お客様のニーズを満たせるようなものにしようとしました。Palmデヴァイスではソフトもハードもこれを実現したわけです。そして、これをライセンシーに提供していこうと思います。このチャンスをデベロッパーにも提供していきたいと思っています。

ここで、まとめになります。
"ZEN"の、つまり、Palmのアプローチを、説明するためには、PCのこれまでの考え方を捨てるということです。
え、そして、シンプルさを「どうき」(注:聴き取り不可)します。少ないほうがいいことがあるわけです。複雑になりますとスウィートスポットが実現できません。また、誘惑に負けて、沢山の機能を入れようと思わないことです。それよりもお客様の心の平安というものを大事にしよう、ということです。コンピューターにどなりつけている人を見たことはありませんか?いらいらしていて、クラッシュしたとか、ファイルのオーバーロードが行われたとか、そういったことで、怒っている人、これは最悪の状態と思っています。Palmデヴァイスにどなりつけているお客様というのは、我々にとって最悪で見たくないわけです。
え、そして、残りの物はいらない、と思っています。他のことはいらない、Palmデヴァイスに入っていない機能もありますけれども、それはそれでいいんです。お客様が本当に欲しいものは何かということを十分に見極めています。で、それ以外のものはいい。ほとんどのお客様のニーズを満足させたのだから。それで、成功していると言えるんです。」

【最後の問】質問はありますか?

2006年06月28日

●歴史的和解?

Palm, IncとXerox,手書き文字認識訴訟で和解が成立
Palm, Incが,9年前にXeroxが起こしていた,グラフィティの特許侵害訴訟について,和解が成立したとアナウンスしました。
Xeroxは1997年4月に,Palm OSで使われていた手書き文字認識技術「Graffiti」が,Xerox社が所有する「Unistrokes」技術の特許を侵害しているとの訴えを起こしていました。
今回の合意により,Palm, IncはXeroxに対して,「Unistrokes」技術を含む3つの特許技術の使用料として2250万ドルを支払い,7年間はこのパテントについての訴訟を行わないという契約内容になっています。
Palm, Incは,2006会計年度第四四半期に技術ライセンシングの費用として計上する予定です。また,Xeroxが訴えを起こした当初の当事者でもあったPalmSource, Incは,現在,ACCESS社の子会社となっていますが,今回の和解により,Palm, Incと同様にXerox社がもつ3件の特許技術をライセンシングし利用出来るようになる模様です。

いまさらって感もあるけど、使い慣れた技術が何の後ろめたさを感じずに利用できる用になって喜ばしい。

なんせ、使い慣れた自分にとって最良の方法のGraffiti1からGraffiti2の少しの変更でも苦痛でたまらない。
だから、自分の古いPalmからGraffiti1のファイルを抜き出して、現使用のPEG-TJ25に取り入れる行為自体がなんだか違反行為をしているようで後ろめたく思っていた。

これでそんな心のひっかかりを気にすることなくむしろ今後出てくる新しいデバイスでもデフォルトでGraffiti1が採用される安心感を歓迎したい。

2006年06月25日

●100マス計算「MathPhilia」

少し前のニュースで見たのだが、脳の活性化を促すのには適度な刺激が必要なのだそうだ。
そこで老人ホームで簡単な計算を行って呆け防止の実験を行ったところかなりの成果が上がったのだという。
本来は前の日の昼ご飯も思い出せないような老人に簡単な足し算を定期的に行わせて、その結果、呆け防止以上に一部回復も見込まれたという。

計算は簡単な足し算引き算のみである。
ニュースでは脳の動きを視覚的に見てこれらの計算をしているときの活性化を表示していた。
さらに突き詰めた実験として、簡単な計算ではなくもっと頭を使うと思われる因数分解などの計算をさせて同じように脳の働きを確認してみたが、何故かこちらは一部だけ活性化されて全体的には行き渡っていなかった。

普段解りきっている足し算のような簡単な計算などを定期的に行う方が脳の活性化に効果があるという結果だった。
なので、朝起きてから5分でも簡単な計算をすることで寝起きの脳味噌にストレッチ運動をすることで、仕事などに即対応できる状態を作れるらしい。

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そこで、最近気に入っている100マス計算の「MathPhilia」である。
これはフリーで配布されているPalmのソフトで足し算、引き算、掛け算の他に、ビットレベルの論理積、論理和、排他的論理和もできる脳のストレッチから本格ビルディングまでこなす頼もしいソフトなのである。
インターフェイスもかなり考えられた物でPalmのグラフィティエリア(数字側)で解答を書き入れて右上から左下にスラッシュを書けば数値が書き入れられて、次のマスに進む
横方向にマスを進めるか縦に進めるかは自由である。
グラフィティエリアだけでオペレーションを進められることを気付かずにマスをクリックしていたので当初は時間のロスがあったが、オペレーションが判明して快適に遊ぶことが出来るようになった。

私自身は決して計算オタクではないのだが、子供の頃に公文式の塾に通っていたおかげで簡単な計算は日常的に無意識に行っている。
たとえば、お店の会計で678円と出たときに小銭が十分でなく、瞬時に1233円を出すような事はよくやる。
最初定員さんに怪訝な顔をされるが、その通りレジに打ってお釣りが555円という数字が出て初めて納得される。
朝のこの100マス計算を行ってストレッチをすると目覚めが良くなる。

足し算くらいなら朝起きてトイレの便器に座りながらでも5分くらいで終わってしまう。

2006年06月19日

●Mandal-Artと思考のプロセス

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Mandal-Artというソフトはジャンル分けが難しいがアウトラインプロセッサに属する物だろう。

以前から気になって、調べたりデモ版を試用した事があった。
しかし値段が15750円とPalmソフトとしてはいささか高すぎる感があって距離を置いていた。
実際に使える道具ならばこの値段でも決して高くはないのだが一つだけ決定的な欠点があった。
それは、古いPalmに合わせて作ったため低解像度でしか表示できないことである。
このため、1画面に表示できる文字数が少なく、メモを俯瞰的に閲覧が出来ないことに不満が大きかった。
今でもこの仕様は変わらない。
しかし、試しに強制的にハイレゾフォントで表示させるハックソフトを使ってみたところ、9マス表示の部分は無理だったが、展開したメモ内容はハイレゾフォントで表示できるようになり一気に実用の可能性が高まった。

Macを使い始めて「Acta」というソフトで初めてアウトラインプロセッサという物を使い始めた。
日本ではあまり馴染みのない物だったので、使い始めて文章の書き方のパラダムを変化させるほどの画期的な物だった。

Palmにも同様のアウトラインプロセッサで「BrainForest」という物が存在する。

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Palmの小さな画面では通常のツリー型アウトラインプロセッサは上下にしか展開できないため全体を俯瞰出来ずに、効果的な運用が出来なかった。

なので、すぐに使うのを止めてしまい、Palm上ではランダムなメモを記入して、デスクトップ上で体系を並べ直すという作業スタイルになっていた。
しかし、関連する項目を並べてみがらメモの内容を考えた方がより効率的なので、是非とも俯瞰が容易なアウトラインプロセッサが欲しかったのである。
その点Mandal-Artは上下だけでなく左右、斜めにも表示させるため一つの項目に対して一画面での把握がしやすい。

実際に腰を据えて使い始めて気付いたのだが、思考のプロセスを外部に視覚化したら、きっとこれに近い感じになるのだろう。
私は普段物を考えるときに一つの物事に対してメリット、デメリット、裏・表、等々様々な視点からみて判断する。
Mandal-Artも項目が中心に上下左右取り巻くように、それについての考えが振り分けられる。
更にその末端のアイディアを中心にしてまた上下左右に展開する姿が視覚的に表される。
こうしてみると思考とは根のように深めてゆく物だと改めて実感させられる。
だいぶ気に入ってまだ使用期間中のMandal-Artだが、いくつか改善して欲しいところがあり、作者に要望を出しているところである。

1.Palmのアプリの特徴として、アプリを起動したとき、前回の作業状態に戻る(例えば電卓で前回の計算結果がそのまま表示されている)のだが、Mandal-Artは初期のライブラリからまた階層を辿らなくてはならない。

2.やはり9マスの部分でもハイレゾに対応して欲しい。
3.もう少し値段を安くして欲しい。

3はいいのだがせめて上2つの修正はして欲しい願う。

2006年06月14日

●FileMaker Mobile

ファイルメーカーは様々なプラットフォームに対応していることが魅力の一つだろう。

Palm版のファイルメーカーは「FileMaker Mobile」という名前で出ている。
実は以前にVer2を使用していたことがあったが、デスクトップで作成した
文字入力フィールドだけをPalmに移す物でいささか期待はずれであった。

最近仕事でFileMakerをいじっているうちにメーカーサイトを久しぶりにチェックして現在はVer8になっていることを初めて知った。

以前のバージョンと違ってデータのやり取りもスムーズになり、Palm上でのデータ編集もプルダウンメニューが使えたり、一つだけであるが、チェックボックスも設置できる。
嬉しいことに長文はコメントアイコンから全画面表示へ切り替えなどモバイル機器特有の小さな画面で全体を見渡しながら、詳細なデータ編集までこなせるようになっていた。

正直言って以前のバージョンではフリーで出回っているPalm用のデータベースソフト「pico」と大して変わらないし、むしろPalm用のコンテンツの種類ではpicoの方が断然多い。

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Picoのお気に入りのコンテンツの一つ、「歴代のアカデミー作品のデータベース」機会があれば一通り観てみたいと思っている。

新しいFileMaker Mobileで早速、書籍管理データベースを作ってみた。

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もともと大きなフォントでしか表示できないところをハックソフトで無理矢理内容だけ小さなフォントで表示させているので項目名が一部欠けてしまっている。
しかし、実用には問題はない。
これで、自宅の書庫の物から出先で読んだ本まで、何でも片っ端から入力して、備忘録にしている。
本のタイトルさえ判明すれば後でネットでその他の情報は得られるし、中にはレビュー記事や内容を思い出す助けになる目次もコピペできるので大変便利である。
大概の書籍は目次で内容が要約されているので、内容の無い書籍だと目次だけで理解が済んでしまうことすらある。

いつでも手に取れて閲覧・編集するためにはサイズが小さくレスポンス良く機能するPalmのような機器がよく手に馴染む。
昔、ファイルメーカーで遊んでいた頃に夢に見た「掌にファイルメーカー」が実現しているのである。
Palmをいじっているとあたかも情報を手に取ったり撫でたり触ったりしている錯覚に陥ることがある。
やはり一度得た知識は整理したり引用したり執拗にいじくり回さないとなかなか身に付かないし、もったいないと思う今日この頃だ。

2006年05月31日

●今更Decuma

お外でのメモ取りには後でブログなどに使えるように紙ではなくデジタルデバイスに書いている。
ただし、キーボード搭載のポケットPC等ではなくてPalmというPDAを使用している。
このPalmはキーボード非搭載ながらもGraffiti(R)(グラフィティ)という独自の入力方法により、ペンでアルファベットや数字記号を認識できる。

Graffiti(R)(グラフィティ)

PDAの一種であるPalmで用いられる文字入力方法の一つ。例えば「A」を入力するのに「∧」のような形を、「B」を入力するのに「β」のような形を入力する。
これらは一筆で書けるようにアルファベットを簡略化したもので、これを用いることによってすばやく文字を入力することができる。一般的な文字認識に比べて処理が軽く、入力もしやすい。
グラフィティを入力するためのスタイラス画面は左右に分割されており、左側にアルファベットを、右側に数字を入力する。また「/」(左から右上への斜線)に続けて何らかのアルファベットを入力することでコマンド入力となる。
(英語版Wikipediaより)

独自とは言っても習得には30分もかからない。
購入して、30分ほど意識しながら文章を書いていれば違和感なく身に付いてしまう、それくらい自然に即した優れた方法だと思っている。

こういう事を書くと私が新しい物好きで色んなガジェットを弄りまくっているから、苦痛なく覚えられるのだろうという突っ込みを入れる人もいるがそれは間違いである。
私はたいていこう言った物に対しては保守的で気軽にチャレンジもしないし、使ってみて少しでも苦痛を感じる物はすぐに投げで出してしまう。
携帯電話のキーで文字を入力することですら未だに苦手である。
またGraffiti(R)はその後、特許の関係からGraffiti2というやや入力方法が変わった物に変化してしまった。
これですらとても我慢ならず、元のGraffitiの書き方に戻すように細工をしている。
こういう利権絡みで最も優れた方式を無理矢理ねじ曲げられて一番とまどい迷惑を被るのはエンドユーザなのである。

話が長くなってしまったが、これほどまでにGraffiti1が気に入ってもはや手放せない物だった。

だから現在使用のPalm機 PEG-TJ25 を購入したときにそこに付いてきていたDecumaにはまったく意にも介さなかった。
ちょっと起ち上げて認識率や入力スピードの遅さなどで早々に使うことを諦めてその機能を切ってしまったのである。
Palmの日本語入力にはATOK for Palmを使用している。
このパッケージ版にも手書き入力機能もあったのだが、使わない物と頭から決めつけて少ないメモリを節約するためにその機能部分の本体への転送すらしていなかった。

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先日、仕事ではじめてお会いした人がPalmを使用しているのを見て、あまりの珍しさについつい話し込んでしまった。
その方曰く「Decumaって使いやすいですよねぇ」って同意を求められて、ちょっととまどってしまった。

さっそく帰宅して、ATOKの手書き機能をインストールして、PalmのDecuma機能を復活させてみる。
相変わらず入力は遅いのだが、使い込んでみて誤認識から選択肢を選べることや、そもそも誤認識は自分の書き順の間違いが元だったなど色々と気付かされた。

デジタル機器を使って文章を入力すると極端に漢字を忘れてしまう。
かといって、紙の手帳にペンで書いたのではそのコンテンツの使い道が限定されてしまう。

文章内容が後々で自分にも理解しやすくするために、他人に認識してもらえるようブログで公開の形を取っているが、
文字では綺麗な文字と正確な書き順で機械に認識してもらうという意識が働く。

文字の書き順とは筆をスムーズに運ぶために考え抜かれた物なので正確な方が効率的なことは言うまでもない。
たとえば「と」というひらがなについても、私の癖で下の「く」の字を書いて上の「、」を付けてしまうが、これだとDecumaには認識してくれない。
「出」の文字でも縦線をまず書いて、それから横横と書かないと認識してくれない。
つまり文章の内容を閲覧者の目を意識し、文字の書き順や正確さを機械の目を意識しながら書くので、まるで常に先生に見られながらみたいでなかなか頭を使ってよろしい。
長年間違えていた文字の書き順や悪筆も矯正される。
漢字が思い浮かばなくても、ひらがなでまず書いて変換して、漢字が解ったら再度漢字で記述することもやる。
漢字を忘れないためのアナログとコンテンツの使い回しのためのデジタルが上手く合わさってなかなか合理的で気に入ってしまった。

もっとも、急いでいるときには今まで通りGraffitiを使用する。

私の中での入力スピード順で並べると
キーボード入力>>>>>>Graffiti>手帳に手書き>>>Decuma なのである。

このように入力のスピードだけ追求するならばキーボード入力に敵うものはない。
ところがこれを漢字を忘却を防ぎ書き順を覚える訓練と合わせてブログのコンテンツの作成と考えるとだいぶ意味合いが変わって来る。
訓練と併用なので入力スピードの効率だけにとらわれる必要がないのである。

Graffitiはあくまでもメモ取りであるが、Decumaはというとこれが俳句を考えながら記述するのに似ている。
頭の体操のつもりで機械の目を気にしながら文字を書き、閲覧者の目を気にしながら文章を考える今日この頃なのである。