2014年08月23日

●365日のシンプルライフ

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365日のシンプルライフ

フィンランドからやってきた 「人生で大切なもの」を見つけ出す365日のモノがたり

フィンランド人の若者が、失恋をきっかけに、自分の持ちモノすべてをリセットして行なった365日の“実験”生活。

監督・脚本・主演を務めたペトリ・ルーッカイネンの実体験から生まれた「とにかくやってみよう!」のアイディアが、映画という形になった。

登場する家族や友人は全てホンモノ、ペトリを中心とするリアルな人間関係と日常生活に起こるドラマが、北欧ジャズシーンをリードするティモ・ラッシーのサックスに乗って、軽快に綴られていく。

2013年のフィンランド公開時には、多数の“実験”フォロワーが生まれ、若者の間で一大ムーブメントとなった。

観るだけでは終わらない“自分ごと”映画

ペトリは、毎日「自分にとって必要なモノ」を考えながら、倉庫から1つずつモノを選んでいく。自分のモノを一旦預けて、その中から選んでいくという行為は、過去の自分を否定せず、未来の自分につなげていくこと。その中で生まれてくる「幸せになるために、人生で大切なものは何か?」という問いが、自然と観る者に投げ掛けられ、ふとモノと自分の関係性を考えてみたくなる。この映画は、観るだけでは終わらず、“自分ごと”としていくことに醍醐味がある。

フィンランド式シンプルライフ

「ムーミン」やサンタクロースの国として知られているフィンランドは、常に幸福度ランキングの上位で、世界有数のシンプルライフの国。自分でモノを作るDIYやリペア・リユース・リサイクルは当たり前だ。2年前に始まった人気イベント「クリーニングデイ」(※別項目参照)のような、モノ・ヒト・コトを効率的に楽しく循環させる場など、サステナブルなシステムをデザインするのが上手い。フィンランド人はよく森に出かけ、夏はモノがないサマーハウス(これも自分で作る)でゆったりと過ごし、自分自身を取り戻すことを大事にしている。本作から垣間みることができるフィンランドのシンプルなライフスタイルには、私たちの暮らしを豊かにするヒントがある。

 ニュースで見かけてなにやら楽しそうだったので観に行ってきた。 以前から経験の上から身の回りの物が多すぎるとコルステロールと同様に快適な生活を送る上で害になると考えていた。
 実際にシンプルに徹した生活を心がけているが、思い立ったた時に身の回りの整理をする程度である。
 この主人公はそれには飽きたらず、文字通り裸一貫から始めるところに興味があった。
 当初は個人的な記録として撮ったものらしく、すべての日数を追ったものではなく気が向いたらのようでブログの更新と同様、本人の気分次第なところがあって正確な心の動きをなぞったものではなさそう。  なので一つの映画作品として観るとなんとかまとめた感じで、完成度はそれほどでもないが、本人の意志の強さが映像を通してよく表れてていてそれが観る人に共感を呼んでいるようだった。 低予算でもお金を払ってみてみようという強烈な個性とアイディアが感じられる。

 この映画を観に、およそ10年くらいぶりに渋谷の駅を降りた。 首都高お速道路で近くを通る際に変化する駅周辺を観ることはあるのだが、こういう機会でないとなかなか行かないものだ。
  相変わらず騒がしい街である。
 それでも帰りは、昔よく通ったセンター街の桂花ラーメンで食事をして帰った
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 オーディトリウム渋谷
 ここの映画館はなにか大学の学園祭を思い出させるようなささやかな場所だった。
 8月23日は16:30開始回の終了後にトークショーに書籍『断捨離』の著者である、やましたひでこさんがゲストできていたらしい。 あいにく用事でその回は観られず、その直後の回になった。
 予想通り前の回は満席で立ち見も出たらしい。
 おかげで次の回が10分ほど開始時間が遅れたが、『断捨離』のハンドブックがもらえて、またゆっくり座って観られたのでかえって良かった。




2013年10月01日

●七人の侍

  ここのところ、昔の名画を家内と一緒に観ている。
  実は家内は黒澤映画を含むほとんどの名画というものを観ていなかったようである。
  そのくせ、これは観ていないだろうなというマイナーな映画をちゃっかり観ていたりするので侮れない。

  それで日本人なら黒澤映画の「七人の侍」ぐらいは観ておくべきだろうと先日と昨日の2回に分けて鑑賞した。
  もし海外の人と会話の中で「世界のクロサワ」の話題が上がった時に代表作くらい見ていなければ母国人としていささか恥ずかしいと思うのだ。

  昔のモノクロ画像で音声も良くないけど、訴えたい心はしっかりと伝わる。

 名作ならではで名シーンや名台詞も多い。

「人を守ってこそ自分を守れる・・・己のことばかり考えるやつは、己をも滅ぼすやつだ!」(勘兵衛)

 この台詞のシーンを初めて観た時に涙が出て止まらなかった。

 昔の映画は時間が長い 途中で休憩がはいる。

 また、名作だけにその後に語られる逸話も多く、作品中の引用元も興味深い。

 前述「本朝武芸小伝」の塚原卜伝のエピソードから引用されているという。

 
・・・勘兵衛の参謀ともいうべき五郎兵衛は 不意打ちを試される。勝四郎が入口に隠れ、入って来る五郎兵衛に木刀で襲いかかろうとするが、彼はそれを察知、有名な「ご冗談を」と見抜く。これは塚原卜 伝の事跡にあり、自分の家督を三人の子に譲るとき、木枕を自分の部屋の暖簾の上に置いて、暖簾をはねると頭の上に落ちる仕掛けをしてから息子たちを呼ん だ。すると嫡子は「見越しの術」でこれを見つけ、枕を取り除いてから部屋に入った。次男、三男はそれを見抜けず、とっさに身をかわしたり、抜刀して宙で 切ったりした。卜伝は事前に見抜いた嫡子に家督を譲ったという話である。
(都築政昭著 黒澤明と『七人の侍』”映画の中の映画”誕生ドキュメント より)




・・・七人の侍が村へ乗り込むでしよう、す ると村人が全部戸を閉めてしまつて、白眼でじつとみてる。本当だつたら、ここで侍は怒つて帰つてしまうところなんだ、気位も捨てて折角来てやったのにその 反抗的な態度は何か、と言つてね。それならどうして侍を引きとめるか。さあそれを考え出すとわからない。もう本は一歩も前へ書き進めないのです。(中略)は じめ、侍のうち三船君のやる役は久蔵だったんだ。武術一点張りの男でね、ふだんは黙つているが、いざ合戦となるとものも言わず強さをみせる…。だが、今言 つた個所あたりでグッと筆が詰つてしまつた時、僕達は、こりや何かが書き足りなかつたんじゃないか、ということに気がついた。何だろう?カードは一応揃つ ているように見える。エースもあれば、キング、クイン、ジャック、皆あるような気がする。(中略)その時判つたんだ、これはジョーカーがなかつたんだ、と。ジョーカーで侍と百姓を繋がなくてはいけなかつたんだ。三船君はそれになるべきだつたのだ-菊千代という人物はこうして生れたんです。
(映画の友1953年12月号「黒澤明大いに語る-『七人の侍』の構想と演出」より)

2013年08月29日

●映画「太陽」2005

 以前から観たかった、イッセー尾形主演で昭和天皇を題材にした映画「太陽」を観た。

 これはやはり海外の監督でないと作れない映画だと思う。
 そして、映画の趣旨を誤ることなく受け止められるのは観客は日本人だと思う。
 イッセー尾形の演技がよく、私が記憶する昭和天皇のお姿をよく表現ししていた。
 お姿を忠実に模倣するだけで、特にご不敬には当たらないとは感じられるが、観る人によってはどうだろうか。

 敗戦後に科学者を招いての懇談会は少し役者が遊んでいた感がある。それでもご不敬と言うほどのことはなく、却って昭和天皇のお人柄の良さを表現していたとも取れる。

 最後の5分程度で桃井かおり扮する皇后が現れる。
 皇后役に桃井かおりはどうなものかと訝しんでいたが、以前からイッセー尾形とは舞台で組むことが多いらしく、息のあった演技で安定感があった。
 登場シーンも短く、アクのある演技が却ってアクセントになっているのではと思わせた。

2013年08月27日

●トニー滝谷

 昨日、ようやく以前から気になっていた村上春樹の短編を映画化した「トニー滝谷」を観た。
 好きな短編だったことと、主演がイッセ−尾形だったので期待していたが、やはり村上作品の映像化は難しいと感じた。

 理由は色々あるだろうけど、個人的に思うに村上作品の多くはディテールを細かく描写しながらも、読者それぞれにそのイメージを任せる懐の広さが人気の秘訣のような気がする。

 なので、読者は作家の描写の助けを借りてイメージを起こしやすいのだが、当然ながらそれぞれの経験や知識に基づく異なるイメージ を強く描くので、他人のイメージを映像化してもなかなかマッチした物にならず違和感が残るのだろう。

 今回の映画も監督のイメージ通りには描かれているのだろうけど、私が短編を読んだ時に思い描いた物との違いでどうも納得がいかないかった。

 また、原作の文章をナレーションとして使用してその一部を役者に喋らせていた。 それ自体は面白い試みのように感じられたが、描いた描写も原作をすべてなぞった物ではなく、ところどころ省略されていて、その取捨選択の仕方も自分の記憶にとってイメージを描く上で大事だと思える部分が削られていた。

 どうせなら、ナレーションで全てを朗読の形にして、流れるイメージの中で、台詞を役者に喋らせた方が未だ良かったのではないかと思える。

2009年08月22日

●SMOKE

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監督:ウェイン・ワン

製作:ピーター・ニューマン/グレッグ・ジョンソン/堀越謙三/黒岩久美

製作総指揮:ボブ・ワインスタイン/ハーヴェイ・ワインスタイン/井関惺

原作/脚本:ポール・オースター

撮影:アダム・ホレンダー

音楽:レイチェル・ポートマン

美術:カリナ・イワノフ

編集:メイジー・ホイ

『スモーク』(Smoke)は、1995年公開の映画。アメリカ、日本、ドイツ合作。製作会社はミラマックスで、監督はウェイン・ワン。原作で ある『オーギー・レンのクリスマス・ストーリー』を書き下ろしたアメリカの作家、ポール・オースターは映画化に際し脚本も担当。主演はハーヴェイ・カイテ ル、ウィリアム・ハート。第45回ベルリン国際映画祭特別銀熊賞受賞作品。

ブルックリンの街角で小さな煙草屋を営むオーギー・レンは、10年以上毎日同じ時刻の同じ場所で写真を撮影していた。煙草屋の常連で、オーギーの 親友でもあるポール・ベンジャミンは作家であるが数年前に銀行強盗の流れ弾で妻を亡くして以来仕事が手につかず悩んでいた。ポールが道端をボンヤリと歩 き、危うく自動車に轢かれそうになったところ、一人の少年が彼を助け出した。ラシードと名乗るその少年に感謝したポールは彼を自分の家に泊めてやる。2晩 泊まった後にラシードは家を出て行ったがその数日後にラシードの叔母を名乗る女性が現れた。ラシードの本名はトーマス・コールといい、偽名を使って各地を 転々としていたのだ。その頃トーマスは生き別れた父親のサイラスに会いに、サイラスが営むガソリンスタンドを訪れた。そこでトーマスは以前世話になった ポールの名前を偽名として用い、アルバイトしてサイラスの下で働くこととなった。後日、トーマスはポールの元を再訪。ポールは先日トーマスの叔母が自分の 元を訪れた経緯を述べ、「ラシード」に本名を問い詰めるのであった・・・


これもとても好きな映画。

何かしらの陰のある登場人物による5つのオムニバスが連なり、それぞれの重いテーマが、淡々と静かに流れて次のエピソードへと繋がってゆく。

ただ、映画の冒頭での「たばこの煙の重さを量る方法」の話がこの物語全体に掛かるように、最後のオーギーの回想エピソードも、たぶん真実ではないのだろう。(台詞の中で簡単にそれと解るような仕掛けが幾つも散りばれられている)
でも、もしそれが人を癒したり慰めたりするならば、作者の願いや希望はそこにあるように思われる。

とはいえ嘘っぽい派手さもなく、脚本の良さと豪華キャストの底力でじっくりと魅せてくれて、最後にシンと心に残る。

脚本の中の細かい台詞は出演者たちによって即興的に書かれたという。
それがまた、そのシーンでの自然な流れを醸し出しているのかもしれない。

オーギー・レン役のハーヴェイ・カイテル は「パルプ・フィクション」のウルフ役で出演していた。
ちょっとしたアクセント程度の出番しかなかったが、同映画で印象に残る一番好きなキャラクターである。

そんなハーヴェイ・カイテルとウィリアム・ハートのやりとりがこの映画の重要な芯を形作っている。

映画のラスト

ポール「嘘がうまいのも才能だな。勘どころを心得てて面白い話に仕立てる。君は大ベテランだよ。」

オーギー「どういうことだ?」

ポール「つまり、すばらしい話だ!」

オーギー「秘密を分かち合えない友達なんて、友達と言えるか?」

ポール「その通りだ。それが生きてることの価値だ。」

とのやり取りの後、ポールはオーギーの話をもとに「オーギー・レンのクリスマスストーリー」をタイプし始める。

画面はモノクロの映像へ、トム・ウェイツの 「Innocent When You Dream」 の流れる中、オーギーの話をなぞる形で盲目の老婆との回想シーンとともにエンドクレジット。

最後まで自然に流れるように魅せてくれる。

最後に驚愕の事実。
父親役のフォレスト・ウィテカーと息子役のハロルド・ペリノー・Jrとの年齢差は7歳である。

2008年11月08日

●WALL・E/ウォーリー

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舞台は2700年の未来の世界。ロボットのウォーリーは、ただ自分にインプットされた業務をこなす毎日。しかしある日、彼は自分が作られた本当の理由を知ってしまう…。『バグズ・ライフ』、『ファインディング・ニモ』のアンドリュー・スタントン監督が手がけるロボット・SFファンタジー。

もはや定番になったディズニーのフルCGアニメ最新作である。

主役のウォーリーは折り畳むと立方体になるような無機質なデザインのロボット。

しかし、PIXAR社の顔とも呼べる、電気ランプ同様細かな動きで多彩な表情を表す表現力には目を見張る物がある。

ストーリー自体もなかなか斬新でスピード感もあって飽きさせず最後まで楽しませてくれた。

ウォーリーの起動音が懐かしいMacIIの音だったのがやはりPIXAR代表のスティーブン・ジョブスの影響もあるだろう。

そういえば彼の一番好きな形はNeXTCubeやMacCubeで見られるように立方体である。

プロダクトとしてのMacintoshを見るときの親近感や演出(スリープボタンが寝息のようなリズムで点滅する等々)ちょうどこのウォーリーと被るような点がとても興味深い。

2007年06月24日

●LOST S Season3終了

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LOST Season3が終わっていた。
終わっていたというのは、最終話の23話目(実際は22話目が2時間だったらしい)24話目があると思って待っていたからだ。
実際に最終話はもうちょっとで終わりそうな雰囲気だったのでまさかもう1シーズンに話が膨らむとは思えなかった。
まぁ、その意外性がLOSTクオリティなんだけど・・・。
というわけでSeason4をまた楽しみに待つ日々。

24話目の存在をネットで探していて面白い記事があった。
LOSTの撮影場所はどうやらハワイらしい。
なんでもハワイの空港で荷物検査の影響で撮影したデータが飛んでしまったらしく、その分あとで撮り直したそうだ。
ロストワールドもたしかハワイがロケ地で、何となく地形が似通っている。

なんかひさしぶりにハワイに行きたい気分になった。

2006年06月27日

●インサイドマン

インサイドマン

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監督: スパイク・リー Spike Lee
製作: ブライアン・グレイザー Brian Grazer
製作総指揮: ダニエル・M・ローゼンバーグ Daniel M. Rosenberg
ジョン・キリク Jon Kilik
カレン・ケーラ・シャーウッド Karen Kehela Sherwood
キム・ロス Kim Roth
脚本: ラッセル・ジェウィルス Russell Gewirtz
ドナ・バーウィック Donna Berwick
撮影: マシュー・リバティーク Matthew Libatique
プロダクションデザイン: ウィン・トーマス Wynn Thomas
衣装デザイン: ドナ・バーウィック Donna Berwick
編集: バリー・アレクサンダー・ブラウン Barry Alexander Brown
音楽: テレンス・ブランチャード Terence Blanchard

出演: デンゼル・ワシントン Denzel Washington キース・フレイジャー
クライヴ・オーウェン Clive Owen ダルトン・ラッセル
ジョディ・フォスター Jodie Foster マデリーン・ホワイト
クリストファー・プラマー Christopher Plummer アーサー・ケイス
ウィレム・デフォー Willem Dafoe ジョン・ダリウス
キウェテル・イジョフォー Chiwetel Ejiofor ビル・ミッチェル
キム・ディレクター Kim Director
カルロス・アンドレス・ゴメス Carlos Andres Gomez
ジェームズ・ランソン James Ransone
ケン・レオン Ken Leung
アシュリー・アトキンソン Ashlie Atkinson
ピーター・ゲレッティ Peter Gerety
ピーター・フレチェット Peter Frechette

解説
マルコムX」の監督・主演コンビ、スパイク・リーとデンゼル・ワシントンが再びタッグを組んだクライム・サスペンス。銀行に人質を取って立てこもった頭脳明晰な犯人と捜査官たちの息詰まる攻防がスリリングに展開する。共演は「クローサー」のクライヴ・オーウェンと「フライトプラン」のジョディ・フォスター。
狡猾な男ダルトン・ラッセル率いる4人の銀行強盗グループが、白昼のマンハッタン信託銀行を急襲、従業員と客を人質に取り立てこもる。事件発生の連絡を受け、NY市警のフレイジャーとミッチェルが現場へ急行。しかし、周到な計画のもと俊敏に行動する犯人グループを前に、フレイジャーたちも容易には動きが取れず膠着した状態が続く。一方、事件の発生を知り激しく狼狽するマンハッタン信託銀行会長のアーサーは、やり手の女性弁護士マデリーンを呼び出すと、ある密命を託し、現場へと送り出すのだった…。

最初からいきなり、スピード感のある展開で物語が始まる。
しかし、あまりにも説明不足で観客には次の展開が容易に予想できない。
むしろ銀行強盗というストーリーに慣れ親しんだ観客ほど、従来の方法と比べて、犯人の行動が解らずに謎解きを突きつけられている気分になるだろう。
むしろ犯人側の立場に立ってハラハラしてしまう場面もある。

やはり、良い映画というのは、出だしの掴みが良くて、あと中盤からグィグィ引き付けられる魅力を備えているのだろう。
本で言えば冒頭の数ページでつまらなかったら後読み気が起きなくなるのと似ている。

時々時間が後の方に飛んで脱出方法は判明してくるのだが、肝心の何が利益で?という根本的な事が最後まで解らなかった。
私自身は色んな物語を見てきて、ご都合主義の展開には納得できないシビアな観客の方だと思う。
そんな私でもこの結末には納得できた。
途中、目的が政治的主張からなのか?などと疑ってみたりもしたが、そんな嘘くさい結末にならずに納得できる利益を確保して安心できた。
それも相手が悪徳銀行家ということで、むしろ清々しさすら感じさせてくれる。
警官にお裾分けをしたのはちょっとやり過ぎだったと思うが、物語としては楽しいエッセンスだろう。
その当たりのバランス感覚にも優れている。
やはりこういう物語は緻密なようでいて、肝心な部分でご都合主義が垣間見れるとそれだけでボタンを掛け違ったようなちぐはぐな気分にさせられてしまう。

デンゼル・ワシントンの若い頃は清廉潔白な役どころから歳を重ねた現在、チョイ悪な役をこなしている演技も良かった。

そもそもジョディ・フォスターが出演いたので観る気になったのだが、スピード感のある物語の展開とは裏腹にしばらくは出てこないので、マスクしているのが彼女?とか思ったりもした。
それもそのはずこの映画で彼女の出番はそれほど多くはない。
どちらかというと脇役に入れてもいいくらいだが、重要な役どころで安定した演技も見せてくれる。

むしろこういう有名人を出番を無理矢理多くして物語全体のバランスをくずすようなことないのがあちらの映画の良いところである。

この映画は良質の問題とそれに対する納得できるレベルの高い回答が用意された気持ちの良い作品だったと思う。
おそらく今年観た映画のうちでは5本の指に入るものだろう。

2006年06月18日

●ALWAYS 3丁目の夕日

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ALWAYS 3丁目の夕日

【監督】山崎貴
【出演】吉岡秀隆/堤真一/小雪/堀北真希/もたいまさこ/薬師丸ひろ子/三浦友和
【公開日】2005/11.5
【製作】日本

【ストーリー】
昭和33年、東京タワーが完成するこの年、東京下町の夕日町3丁目には、人情味あふれる住民達が賑やかに暮らしていた。ある日、鈴木則文と妻・トモエ、息子・一平が暮らす自動車修理工場・鈴木オートに集団就職で上京した六子がやってくる。ところが立派な会社を期待していた六子はどこかがっかりした様子だった・・
一方、しがない小説家の茶川竜之介は、飲み屋のおかみ・ヒロミから身寄りのない少年・淳之介の世話をすることになってしまった・・・

邦画はあまり見ないのだが、この映画はテレビのCMを見たときから気になっていた。
実際に鑑賞して、短いCMの映像から裏切られることなく全体的に自然な流れでほのぼのと観ることが出来た。
一つにはキャスティングがよいのだろう。
皆さん当時顔であまり現代っぽくない。
特に子役が良い味を出していた。
『ジュブナイル』や『リターナー』等を手がけた山崎監督なので、CGの扱い方についてはもう手慣れた物なのだろう。
セットから小物の動きからごく自然に、そして物語の流れを遮ることなく効果的に使われていた。

たぶん子供の頃を懐かしむ団塊世代むけにターゲットを絞られた映画なのだと思うけど、私の子供の頃にもこういう雰囲気はまだ残っていたので同じような気持ちで観ることが出来た。

2006年05月29日

●24 TWENTY FOUR Season5

24 TWENTY FOUR Season5がやっと最終話が終わった。
今回は何とも痛々しいとしか表現しようもないが、ここに描かれている、ソレがそのまま国民の今の政府に対する感情の表れとも言えなくはない。
話題のある人気のドラマだけに政府からの圧力がないか心配になる。

そういう意味では、華氏911を超えているかもしれない。

Season4のラストはもう続かない印象で終わったのだが、 Season5のラストはもう、 Season6を作る気満々な気概が感じられて頼もしい。
次回はいよいよ中国か...。
これも、現在の対中関係に遠慮することなくいつもの通りアグレッシブに描いて欲しいと思う。

主演のジャック役、キーファー・サザーランドも、もうこの役でイメージを固定される危惧なんて諦めて、このまま突き進んで行った方が良いんだろうね。
「上様」役のイメージが既に固定されたマツケンだって、それを打ち破るくらいの強烈な個性を持つ「サンバ」で新たな活躍の場を開拓できた。
今ではバラエティで「上様」のイメージを上手く利用すらしている。
なんにせよ、話題になって需要があるうちはやり切った方が良いだろう。

役のイメージ固定と言えば、ジャックの昔の上司、ヘンダーソン役のピーター・ウェラーさん。
このひともかつてロボコップの役がはまりすぎて、そのイメージの固定を恐れてシリーズ2で降板。
その後、別の当たり役があったわけでもなく、それほどメジャーになり切れなかった。
もともと演技は上手な人なので今回の役でまた新しい仕事のオファがあると良いなと思う。

2006年05月28日

●ダ・ヴィンチ・コード

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ダ・ヴィンチ・コード
全世界4900万部、空前の大ベストセラーは始まりにすぎなかった──
2006年5月、ついに史上最大の暗号が解き明かされる!
2003年の刊行以来、44ヵ国語に翻訳され、全世界で4900万部を超える驚異の大ベストセラーとなったダン・ブラウンの「ダ・ヴィンチ・コード」。今も世紀の天才と讃えられるレオナルド・ダ・ヴィンチの「モナ・リザ」「岩窟の聖母」「最後の晩餐」に、驚くべき秘密が仕組まれていた。名画に隠された暗号を解き明かせば、歴史を揺るがす恐るべき真実にたどり着く……。
事実に基づきながら、独自の解釈と大胆な想像力を加え、超一級のエンタテインメントに仕立てられたこの小説は、日本でも400万部を突破、現在も売り上げは伸び続けている。この空前の大ヒットを受けて、ダ・ヴィンチにまつわる数々の謎について語られた関連本が続々と刊行、TVでも特集番組が組まれるなど、もはや「ダ・ヴィンチ・コード」は小説を超えた社会現象と化したのだ。


ダ・ヴィンチが名画に隠した暗号とは?
歴史の真実を託された2人は、謎の扉を開けることができるのか──
始まりは、実に奇妙な殺人事件だった。パリのルーヴル美術館で発見された、館長のジャック・ソニエールの他殺体は、レオナルド・ダ・ヴィンチが描いた「ウィトルウィウス的人体図」を模した形で横たわっていた。しかもそれは、瀕死の傷を負った身で、自ら作り上げたものだった。さらに死体の周りには不可解な暗号が残されていたのだ。
講演会のためパリを訪れていた、ハーヴァード大学の教授ロバート・ラングドンが、深夜にもかかわらず現場に呼ばれる。フランス司法警察のベズ・ファーシュ警部は、表向きはラングドンの専門知識を駆使して捜査に協力してほしいと求めてきたが、実は彼は第一容疑者なのだ。ラングドンはその夜、ソニエールと面会の約束をしていた上に、暗号の中に彼の名前が記されていたのだ。
ファーシュ警部が巧みな誘導尋問で、ラングドンから証拠となる発言を引き出そうとしていた時、暗号解読官のソフィー・ヌヴーが現れる。ソニエールの孫娘であるソフィーは、現場の写真を見て、ひと目で祖父が自分だけにわかる暗号を残したことに気付いた。さらにラングドンが無実であることにも。ソフィーはファーシュ警部を巧みに欺き、ラングドンを連れてルーヴルから逃走する。ソニエールが暗号で隠し場所を示した、ある秘密結社の紋章が刻まれた鍵を持って……。
警察の厳しい追跡をかわしながら、暗号の謎を解き始める2人。しかし、それは新たな謎の始まりに過ぎなかった。ソニエールが深く関わっていたらしい、秘密結社の目的とは? ダ・ヴィンチが絵画に残した、歴史を揺るがす暗号とは? そして、ソニエールから2人に託された、重大な真実とは? 今、警察とは別の追っ手が、2人に迫ろうとしていた……。

遅ればせながら、話題の映画と閲覧した。
原作の方はだいぶ前から論議を醸し出していたので関連する書籍も含めてざっと目を通していた。
なのでストーリーそのものには目新しさを感じなかったが、トムハンクスなどベテランの俳優の登用でいかがわしくなりがちな物語に重みを与えているように思えた。

2006年03月05日

●THE PROMISE—無極

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THE PROMISE—無極
解説
伝説の甲冑を身につけることを許された、ただ一人の英雄
HIROYUKI SANADA

この世のすべての男の愛を手に入れる女
CECILIA CHEUNG

天から地上最高の俊足を与えられた奴隷
JANG DONG-GUN

それは、アジアのどこか“未来における3000年前"から現代へ届けられた[約束]。

今こそ、時は来た! 中国が世界に誇る名匠チェン・カイコーが、その持てる総力を結集し、世界へ向けて放つ超大作『PROMISE』。
ハリウッドをも凌ぐほんもののアジアの時代が、いよいよここから始まろうとしている。
無限に広がる宇宙観、天衣無縫のイマジネーション。あり得ないという概念はもう存在しない。計り知れない作品の巨大さは、
かつて万里の長城という途方もない建造物を地球上に築きあげた国の、超世界級の並外れたスケールが物語っている。
アジア的なるものこそが、今の時代に風穴を開ける!

主演は、『ラスト サムライ』の真田広之、『ブラザーフッド』のチャン・ドンゴン、そして香港フィルム・アワード主演女優賞の美姫セシリア・チャン——日本、韓国、香港から人気と実力を兼ね備えた、これ以上ないトップスターたちが集結した。監督は『さらば、わが愛/覇王別姫』でカンヌ映画祭のパルムドールを受賞し、オスカーにもノミネートされた巨匠チェン・カイコー。さらにスタッフは、撮影と美術に『グリーン・デスティニー』のオスカーコンビ、ピーター・パウとティン・イップ。特殊効果に『キル・ビルVol.1』『少林サッカー』を手がけたフランキー・チャン、音楽は『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』のクラウス・バデルト、アクション振付に『スパイダーマン2』『マトリックス』三部作のディオン・ラム。その陣容は、まさに全世界規模の大プロジェクトというにふさわしい。

鮮やかな色彩の映像美も、目を見張るワイヤースタントも、もちろん先例がないわけではない。しかし、その横溢する想像力から繰り出される息をもつかせぬ圧倒的な世界は、もはや誰も超えることはできない。綿密に組み立てられた壮大なストーリー、驚愕に継ぐ驚愕のアクションシーン。アジアのどこか、3000年前の未来から現代へ届けられた絶大なるエネルギーが、いま、世界に向かって解き放たれる!

ストーリー
それは、生きるものすべての運命を照らし出す“無極"を垣間見、その運命に挑戦した3人のものがたり----。

親もなく生きる術を持たない少女(傾城/セシリア・チャン)は、真実の愛と引き換えに、この世のすべての男からの寵愛と、何不自由ない暮らしを約束され、やがて王妃の座に就いた。
天から俊足を与えられ、それ以外は何かを望むことさえ知らず、奴隷として生きてきた男(昆崙/チャン・ドンゴン)は、初めて心から欲するものに出会う。
そして、伝説の花の甲冑を身につけることをこの世でただ一人許された大将軍(光明/真田広之)は、“何かに心が動いたとき涙は流れ、心が動いたとき、その命を落とす"というさだめ----。
それぞれに与えられた約束は、決して変えることのできない運命のはずだった。しかし、三つの約束が絡み合った時、世界はまったく違った展開を見せ始める。
王殺しの大罪を犯して王妃・傾城を救った甲冑の男。彼こそ、傾城の運命を覆し、真実の愛を与えてくれる相手ではないのか?
汚名にまみれた大将軍・光明は、敗北の中にあってなお、百万の勝利に代わる愛の栄光を見出したのではないのか?
そして、ついに人生で初めて自分自身の望みを見つけた奴隷・昆喬は、たったひとつの思いを遂げるため、野性がたぎるその足で時空千里を駆け抜ける----。
運命を超えようとする彼らの前に立ちふさがるのは、北の公爵・無歓(ニコラス・ツェー)が張りめぐらせた執拗なまでの罠。それは、伝説の甲冑も、王妃の愛も、求めるものは何ひとつ策略をもって自らの野望を果たそうとする執念とも言うべき邪悪な意志。彼もまた遠い昔に定められた宿命の囚われ人なのだ----。

あらかじめ描かれた悲劇が避けようもなく近づいてくる。はたして彼らは自らの【約束】を超えることができるのか?スタッフ監督・脚本:チェン・カイコー
製作/“満神"役:チェン・ホン
製作:ハン・サンピン
製作:エルンスト・“エッチー"・ストロー/ムーンストーン・エンターテイメント
撮影:ピーター・パウ
美術:ティン・イップ
特殊視覚効果(VFX)スーパーバイザー:フランキー・チャン/セントロ・デジタル・ピクチャーズ
音楽:クラウス・バデルト
アクション振付:ウェイ・トン
ディオン・ラムキャストチャン・ドンゴン
真田広之
セシリア・チャン
ニコラス・ツェー
チェン・ホン

たぶんこの映画については評価が2分に分かれることだろう。
磊磊落落な物語の展開に何の意味を見いだせない人が居ても不思議ではないし、日本・中国・韓国の一流のスタッフが作り上げた映画として重要と見る向きもあるだろう。
私自身は、もともと中国映画に余り深い意味などと言う物を最初から期待せずに流しながら観ていたので、場面場面のシーンの綺麗さとか、アクションのおもしろさとかそれだけでも楽しめた。
せっかくこれだけのスタッフを用意したのだからもっと良いものが出来たはずとも言えるが、それでも「宇宙戦争」に比べれば遙かにマシだと思う。とはいえ、私自身は昔のジャッキーカンフーの時代ならまだしも最近の中華映画はちょっと敬遠気味だった。
若いうちは気にならないのだが、この歳になると中華映画のコッテリ感が何とも胃がもたれ気味で、途中までで観るのを諦めてしまうところがある。
しかし、この映画に関しては真田広之という和風のあっさりテーストが加わっているためか、普段食べ慣れている和食と違和感なく楽しめるあっさり中華のようで最後まで観ることが出来た。
真田広之も中国語で台詞を話しているが違和感なくすんなりとけ込んでいたように思う。
この辺は中国語のネイティブスピーカーに言わせればもっとシビアな評価がなされそうだが、撮影前に100名の中国人に目隠しをさせて真田と他の中国人の台詞のやり取りを聞かせて、問題なしと言うことで出演が決まったそうだからひとえに真田広之の努力の賜だろう。
アクションも往年の「里見八犬伝」の頃から比べても、ワイヤー&CG技術でそれ以上の素早く激しい動きを見せてくれる。
あのころから比べればもちろん年を取った感は否めないが、その分、演技に深みが出てきて、独特の色気も未だに健在だ。
ただ、さすがに、ヒーローの役は難しく、若いヒーロー&ヒロインを温かく見守る役柄になったことは感慨深いところである。まぁ日本・中国・韓国が協力したアジア映画でも昔のカンフーと違い、これくらいのクオリティのものが出せますよ的なサンプル映画としては良いのだろうか。
ただし、アジア映画のクオリティとしてはすでに「HERO-英雄 」があり、こちらの方が遙かに格調高いので、この映画で新たに目を見張ると言うほどでもない。

2006年03月04日

●ミリオンズ

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解説
「トレインスポッティング」「28日後...」のダニー・ボイル監督が、“自分の子どもたちに堂々と観せられる映画を"と撮り上げた、優しさ溢れるファンタジー・ドラマ。ある日突然大金を拾った幼い兄弟が、その使い道に頭を悩ませる姿をスタイリッシュな映像を用いつつほのぼのとしたタッチで綴る。
キリスト教マニアの信心深い8歳の男の子ダミアンと10歳になる現実主義者の兄アンソニー。ママを亡くしたばかりの2人は、パパとともに郊外の街へと引っ越しをする。そんなある日、秘密基地で遊んでいたダミアンの目の前に、大きなバッグが降ってきた。中身はなんと22万ポンドの札束。折しもイギリスではユーロへの切り替えを控え、ポンド紙幣も12日後には紙クズになってしまう。アンソニーは大人には内緒にして自分たちで使い切ろうと言い出し、さっそく欲しかった物を買いまくる。一方、神様からの贈り物と信じるダミアンは、貧しい人に分け与えようと考えるのだが…。

上映時間98 分製作国イギリス/アメリカ公開情報アスミック・エース初公開年月2005/11/05ジャンルコメディ/ドラマ/犯罪

監督: ダニー・ボイル Danny Boyle
製作: グレアム・ブロードベント Graham Broadbent
アンドリュー・ハウプトマン Andrew Hauptman
ダミアン・ジョーンズ Damian Jones
製作総指揮: フランソワ・イヴェルネル Francois Ivernel
キャメロン・マクラッケン Cameron McCracken
ダンカン・リード Duncan Reid
デヴィッド・M・トンプソン David M. Thompson
脚本: フランク・コットレル・ボイス Frank Cottrell Boyce
撮影: アンソニー・ドッド・マントル Anthony Dod Mantle
美術: マーク・ティルデスリー Mark Tildesley
衣装: スザンナ・バクストン Susannah Buxton
編集: クリス・ギル Chris Gill
音楽: ジョン・マーフィ John Murphy

出演: アレックス・エテル Alex Etel ダミアン
ルイス・オーウェン・マクギボン Lewis Owen McGibbon アンソニー
ジェームズ・ネスビット James Nesbitt ロニー
デイジー・ドノヴァン Daisy Donovan ドロシー
クリストファー・フルフォード Christopher Fulford 貧しい男

監督自身が自分の子供に堂々と見せられる映画として制作したと言うだけあって、物語の趣旨が堂々と唄い上がられている。
一種現実を皮肉る場面も見受けられるが、あくまでも主体は子供の視点からの物語の流れで、それが映画にある種のすがすがしさを与えているように思う。
色彩も子供の視点のような原色に近い鮮やかさで、それが良くヨーロッパの風景と合って明るい雰囲気を出していた。

子供が主演という映画では最近ではハリポタやらナルニア国物語等があるが、どうも視点に大人のにほいがつきまとい、別に子供を主役にしなくても良いのでは?と思えてしまう。
しかし、この映画ではそういうことはない。
子供の視点、子供の判断である種、純粋な妄想?も織り交ぜながら、それでも最後はしたたかに楽しく終わる。
その辺のバランス感覚がまた絶妙なのだ。
さすがに全部は問題だけど、これくらいならという何となく許せる範囲っていうのがほほえましい。

私も子供の頃、「もし、100万円を手に入れたら」との想像をしてみるとことはあったが、母親に尋ねられたときには「1万円だけもらって、あとはお母さんにあげる」と話したという。
まぁ子供がお金を使うと言ったらその程度で十分に夢が叶い間に合うものなのだろう。
それに対して母親は「大人になったら、きっとそういうことは言わなくなるよ」と、けっこう冷めた意見だった。
それでも、もし大金が入ったら半分くらいはあげようという気持ちはあるのだけど....。

2006年03月03日

●24 TWENTY FOUR Season5 第10話

前シーズンから大統領に就任しているローガン。
いわば、棚ぼた式に就任しちゃって、こりゃ、長期政権は出来ないだろうと思っていたら、そこは「現実と同様」、大方の予想に反してしつこく就任している。
シーズン1~シーズン4までは黒人大統領デイビット・パーマ(途中から元大統領)のカリスマ的指導力で強いアメリカが描かれていたが、このローガンはそうではない。
まぁあの優柔不断さがまた、昨今のアメリカを象徴するようで興味深い。
今回は露大統領へのパレード襲撃への対応に解決の手段が見いだせずに、合理主義で理論派の嫌がるマイクを誘って、祈る姿が妙に笑えた。

今回初めて登場するジャックの昔の上司、ヘンダーソン。
侵入するジャックの裏をかく一枚上手の役柄だが、この人は ピーター・ウェラー さんじゃないかな
昔のロボコップの頃からくべると歳を感じさせるけど、スッとした姿勢と体格の良さは今でも健在だ。

こんな人が出てくるくらいだから、こりゃ、この先もキーマンになりそうだと予想していた。
ちょうど、シーズン4で美味しいところで現れて、ジャックを助けるトニーの役所どころか、もしくは、テロに深く関わってジャックの好敵手になるかその辺だろうと思っていたら、すぐに素性がばれたw
しかし展開が早いなぁ
次週まで、伸ばしてハラハラさせるっていう展開はないのかしら?
なんかもぉ、手品をやるそばからネタを開かす感じで、その過ぎたサービス精神が有り難いやら、口惜しいやら・・・。

2006年02月28日

●THE UPSIDE OF ANGER

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ある日、テリー(ジョーン・アレン)の夫(ダニー・ウェッブか?)が突然、姿を消した。大黒柱の蒸発で、女性ばかり残された家族は予期せぬ対処を迫られる。テリーには四人のお年頃の娘がいる。長女ハドリー(アリシア・ウィット)、次女エミリー(ケリー・ラッセル)、三女アンディ(エリカ・クリステンセン)、それに四女ラベンダー、愛称‘ポパイ'(エヴァン・レイチェル・ウッド)で、この娘達は結構気が強くて頑固者だ。彼女らは精神面でもばらばらになり、心の傷と非難に苦しみ、新しい生き方を手探りで求めようと必死である。そして何よりも、‘癒し'が必要なのだ。

夫はスウェーデン人の秘書とスウェーデンまで駆け落ちしたらしい。それで、妻テリーは夫がそのスウェーデン女性とベッドを共にしている悪夢を何度も見るようになり、その悔しさ悲しさから逃避するためにお酒に嵌ってしまった。すると、一家の長年の友人であるデニス・デイヴィス、愛称デニー(ケヴィン・コスナー)がテリーのお酒に付き合ってくれるようになる。デニーは以前はメジャーリーグ?の選手だったという設定である。デニーは気まぐれで、現実的で、大変愛すべき人物だそうだ。長年の家族の友達と言っても、テリーの飲み友達になってくれるというのだから、独身か寡(やもめ)かだろう。

これから、女性ばかりになった一家が、デニーの出現と存在とでいい方向に変わっていく四年間を描き出すのだ。デニーはウルフメイヤー家の言わば特別家族メンバーになる。先ず、アルコール中毒になった母テリーの相手を辛抱強くしてくれて、優しく見守り、お酒に浸かった生活から救出してくれる。そしていいムードでテリーの何かと力となってくれるのだ。キャスティングにウェディング歌手というのがあるけど、テリーとデニーの中年カップルは結婚するのかしら。それとも娘の誰かが結婚式を無事に挙げて、一家は温かい幸せ感に浸るというのかしら。四人の娘達は、それぞれが問題を抱えている。母親がデニーと仲良くなっている仕草で初めはギクシャクするが、それからはデニーを中心に、壊れた一家が再生していく。

【Cast】Joan Allen, Kevin Costner, Mike Binder, Erika Christensen, Alicia Witt
【Director】Mike Binder
【Length】1 hr. 58 min.

あまり派手ではなく、ゆったりと時間が流れてゆく、そんな映画である。
4年の年月を2時間にまとめてあり、その間に起こった様々な出来事をコメディタッチで描かれていて、とかく暗くなりがちな主題を明るくしている。
題名の通り、怒りを推進エネルギーにして様々な出来事に対応している感じである。

実は私は怒りっぽい人が正直、苦手である。
何でも捉えようによるのかもしれないが、怒りっぽい人はとかく悪い方に考えがちであるイメージがあるからだ。

ただ、物事によっては怒り自体が何かに向かってゆくためのエネルギーにもなり得ることは知っている。
この映画で描かれている種類の怒りとは前者の自滅的な物ではなくてどちらかというと建設的な怒りである。
その怒り自体も主人公の心の高揚感に必要な物で、これでふさぎ込んでいた方が自体はもっと深刻だっただろう。
険悪な雰囲気をまき散らす主人公に対してデニー役のケビンコスナーの存在が救いのようになっている。
ケビン・コスナーも往年のちゃきちゃきのヒーローからこの物語では何処か飄々とした余り格好の良くない役所で、むしろそれがいぶし銀のような演技に感じられる。
ちょうど、昔かっこよかった沢田研二がちょっとふくよかな中年になって画面に出てきたような印象だ。
主人公との、ある程度、年齢を重ねた者同士の軽妙なやりとりの中にもしみじみとして奥深い物が感じられるこの頃だ。

2006年02月11日

●レッド・アイ

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監督 : ウェス・クレイヴン
出演 : キリアン・マーフィー、レイチェル・マックアダムス
製作国:米
日本公開未定 2006年アメリカ公開

ストーリー

一流ホテルマネージャーであるリザは祖母の葬式を終え、夜行便でマイアミへと戻る途中であった。
天候不良の為飛行機を待っているリサは、同様に待機しているジャックと言う男性と親しくなる。

そしてやっと搭乗できた機内で、偶然にもジャックと席が隣り合わせになった。
さりげなくジョークの効いたジャックの会話に引き込まれるリザだったが、彼の突然の告白に激しく動揺する。

彼は、リザの上顧客であるビジネス界の重要人の暗殺に関わっていて、この暗殺の成功のカギを握るのがリサだという。協力しないと父親を殺すと脅されたリザは…。

上空の拘束された環境の中、ギリギリのせめぎ合いの見られる、無駄のないしっかりと設定された展開は納得もでき、感情移入もしやすい。

主人公の女性、リサの逆境に置かれたときにも諦めずに知恵を絞り何とか阻止しようとするその頭の回転の速さと精神的に強いキャラに好感が持てた。

ジャック役のキリアン・マーフィーはホラー映画「28日後」にも出ていたが、外見にちょっとアクのある俳優さんである。
私ならこの手の濃い顔には最初から警戒感を感じてしまいそうだが、向こうだと好青年って印象なのだろうか?
この人が主人公の周りに出すSOSをサインをことごとく見抜き潰してゆくのだが、抜け目のない冷血な悪役としては良く合っていた。
逆に言うと、最初の好青年ぶりが感じられなかったので、出てきてその場でこいつが犯人だという確信もをもたれてしまい、せっかくの上空での告白のシーンが全くサプライズになっていなかった。
サプライズにするには普段は善良そうな顔で、悪役になると目が鋭くなるようなそんな人が良かったのではと思えてしまう。
たとえば青年ではないがロビン・ウィリアムスぐらいなら十分サプライズにはなったはずだ。

前半から後半までのよくよく詰められた設定内容だがラスト付近にちょっとした?が出てしまう。
1つはジャックから奪った携帯がたった2通話で電池切れになってしまうこと。
これはあそこまで抜け目のないプロのジャックとしては大事な仕事に準備する道具としてはあり得ない話である。
リサも携帯の電池が切れた後でも車を走らせて自宅へと急ぐがどう考えても周りの人に助けを求めた方がずっと早いぞ。

2つ目には失敗が判明した後でもリサを執拗に殺害しようとするしつこいジャック。
この手のプロは無駄な殺しはしない。
目撃者であるリサの殺害と言うことも考えられるが、その前に飛行機の乗客に目立って広く見られているのでこれもあり得ない。

これはどうでも良いことなのだが、テロを阻止したとはいえ、ホテルへ向かったリサへ何のおとがめもなく、被害者からお礼まで言われたりする。
これが、CTUだったらまず拘束され、たとえ無関係とは思われてもテロとの関わり合いをしつこく尋問され数日間は拘束されるだろう。

まぁたった1時間半の映画なので細かいことを言ってはまとまらないだろうし、その辺の?ぐらいは娯楽作品を作る上での味付けぐらいには捉えられるので十分に許容範囲だ。
この辺の見る人を楽しませるといった点ではさすがドリームワークス作品で安定感があった。

2006年02月10日

●スカイ・ハイ

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スカイ・ハイ
地球上の学校とはまるで違う、スーパーパワーを持つ“スーパーヒーロー"を育てる空の上の学校、それが“スカイ・ハイ"だ!今年も新入生として、スーパーパワーに恵まれた少年少女たちが集結。その中には、超有名なスーパーヒーロー夫婦、ザ・コマンダー(カート・ラッセル)とジェットストリーム(ケリー・プレストン)の息子、人々の期待を一身に背負うウィル(マイケル・アンガラノ)がいた。各自のスーパーパワーを披露し、“ヒーロー"組とそれをサポートする役目の“サイドキック"組に振り分けるクラス分けの実技テストが始まった。炎を放つ者、体を自由自在に変化する者、モルモットに変身する者など、各々が自慢のスーパーパワーを披露し、人気者のヒーロー組とオチコボレのサイドキック組に分けられていく中、ウィルは落ち着かない気分でいた。何故なら、ウィルには未だにスーパーパワーが備わっていなかったのだ・・・。結果、当然ながらサイドキック組に振り分けられてしまったウィルだが、その事実を両親には話せないでいた。いじわるな体育教師、スーパーパワーを使ういじめっ子、そして両親からの期待などを抱えつつも、ウィルは新しい友達もできスカイ・ハイでの学園生活をスタートする。しかし、ウィルの両親、友達、さらにはスカイ・ハイ自体に、邪悪な者の策略により、危機が迫っていた・・・。ウィルは秘められたスーパーパワーに目覚め、家族、友人、そしてスカイ・ハイを救い、スーパーヒーローになることができるのだろうか?

キャスト

ケリー・プレストン
マイケル・アンガラノ
ダニエル・パナベイカー
メアリー・エリザベス・ウィンステッド
カート・ラッセル

スタッフ

監督:マイク・ミッチェル
脚本:ポール・ヘルナンデス、ボブ・スクーリー、マーク・マコークル
製作:アンドリュー・ガン
製作総指揮:マリオ・イスコヴィッチ、アン・マリー・サンダーリン
音楽:マイケル・ジアッチーノ

こちらの方は元々アリエナイザーな世界の物語なので極めてアメリカンな映画だなぁとのほほぉ~んと妙なツッコミもせずに普通に楽しめた。
主役のマイケル・アンガラノはあまりパッとしないんだけど、この手の物語での子役にありがちなアクや嫌みがまったくなく素直に応援できた気がする。

もともとアメコミのヒーロー物は結構好きだったので、この手の裏話っぽい物語にもいろいろとネタが見つかって笑える。
たとえばスカイハイの校長はリンダ・カーターさんで、知っている人は知っている「ワンダーウーマン 」な人である。
TVシリーズをよく見ていた私は「おぉ!ワンダーウーマンだ!」と感動した。
せっかくだから少しは往年のワンダホーな技の一つでも見せてもらえれば良かったのだが、なにもなく最後の方で一言「私はワンダーウーマンなんかじゃないわ」という台詞が出るくらいである。残念。

"サイドキック(脇役)組"にクラス分けされた女の子の一人で、唯一の能力がカピバラに変身するだけって子もいるんだけど、普段はパンクっぽいちょっとこわ目の印象でも変身した後が結構可愛いのだ。
父親役がカート・ラッセル。まさかこの人がタイツ姿のヒーロー役をやるとは思っても見なかった。
真面目なヒーロー物ならばともかく、これはどちらかというとコメディ物なので意外な気がした。

でも、ヒーロー物でこの意外なキャスティングというのも私は結構好きだ。
初代の映画版バットマンのマイケル・キートンにしても、スパイダーマンのトビー・マグワイアにしても、およそヒーローらしからぬキャスティングでそれがかえって子供だましになりがちな特撮ヒーロー物に深みを与えていると思う。

昔のヒーロー物が好きな方が気軽に流しで見られる映画としては良いと思う。

●アサルト13 要塞警察

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アサルト13 要塞警察 : HERALD ONLINE
突然に襲いかかる“絶体絶命"の夜!
外部への接触99%不可能--
彼らは生きて朝日を浴びられるのか!?
激しい吹雪に見舞われる大晦日のデトロイト。老朽化のため、その日をもって閉鎖される“13分署"にはローニック(イーサン・ホーク)を含む数人の警官がいた。そこに悪天候のため護送車が立ち往生し、緊急搬送されてきた凶悪犯ビショップ(ローレンス・フィッシュバーン)ら4名の犯罪者達。緊張の中、警官達と犯罪者達が新年の0時を迎えたその時、“13分署"は謎の武装集団から襲撃を受ける。その正体は、組織犯罪対策の特殊警官たち・・・。
多数の銃器と爆撃を用いた凄まじい攻撃に、警官と犯罪者は手を結び、最小限の武装で抵抗しなければならない!外部への接触は99%不可能、署は完全に孤立した!彼らは脱出を幾度も企てるが、ことごとく阻止され、次々と仲間は殺されていく・・・。
-果たして、彼らは絶体絶命の夜を生き延びることが出来るのか?そして、空前絶後の攻撃を執拗に繰り出す、悪徳警官達の目的とは!?

ハード・アクション映画「トレーニング デイ」で新境地を開拓、アカデミー賞にノミネートされたイーサン・ホークがローニック巡査部長、「マトリックス」3部作で強烈な存在感をアピールしたローレンス・フィッシュバーンが凶悪犯ビショップに扮する。
アクション・ドラマを更に盛り上げるのが、個性と実力を兼ね備えた出演者たちだ。「第13分署」に立てこもる側には、手の込んだ役作りに定評のある「ムーラン・ルージュ」のジョン・レグイザモ、女性の強さと弱さを兼ね備えた「シークレット・ウインドウ」のマリア・ベロ、ヒップホップ界の新しいドン“ジャ・ルール"が俳優に挑戦、そしてベテランのブライアン・デネヒー。かたや悪徳警官を率いるマーカス・デュバル役で、「ユージュアル・サスペクツ」のカブリエル・バーンが冷徹な知性と凶悪さを見事に表現しきっている。
つるべ打ちのアクションとサスペンスで圧倒する、ハリウッド・アクションの金字塔「交渉人」を手掛けた脚本家/ジェームズ・デモナコが、更なる迫力と緊迫感溢れた傑作を誕生させた!

●キャスト

イーサン・ホーク
ローレンス・フィッシュバーン
ジョン・レグイザモ
マリア・ベロ
ガブリエル・バーン

●スタッフ

監督: ジャン=フランソワ・リシェ
脚本、共同製作: ジェームズ・デモナコ
撮影: ロバート・ギャンツ
編集: ビル・パンコウ
オリジナル脚本: ジョン・カーペンター

製作年:2005年/製作国:アメリカ
提供:角川ヘラルド・ピクチャーズ、ポニーキャニオン
カラー/1時間50分/6巻/2987m/スコープサイズ/ドルビーSRD/字幕翻訳:林 完治

う~ん、脚本家がジェームズ・デモナコということもあり、「交渉人」の時のようなギリギリのせめぎ合いを楽しめるかと思ったんだけど、
そもそもシチュレーション自体があり得ない状態だし。
攻める側もプロにしてはあまりにもお粗末すぎ。
防弾チョッキを着込み完全武装で挑んでいるんだからもっと強力に攻め立てればいいのに、どちらかというと「すみませ~ん、入りますよぉ」的に申し訳なさそうに侵入しようとする。
素人の私ですら、催涙ガス1つで解決しちゃうんじゃないのか?とか、守る側も拡声器で喚き続ければ、人が来ちゃうんじゃないのか?とか思わず突っ込みを入れたくなるほど。
全体的な流れはやはり「交渉人」と同じにほいがするが、詰めの部分が甘いのでいまいち共感できなかった。
ローレンス・フィッシュバーンってマトリックスの時にはサングラスで隠していたが、あまり凶悪なキャラって出来ないんじゃないかと思うほど素顔がとっても素直で優しそう。
笑うと前歯がリスみたいに可愛らしく映ってしまうので、とても警官を6人も殺した巨悪犯には見えない。
こういう特殊なものじゃなくてニューヨークを舞台にした恋愛物とかをむしろやらせてみたいと思った。
余談だがスキンヘッドでイメージが固定されていたのでああいう髪型とコートを着ると昔のキャンディマン を思い出してしまった。

ラストシーンでローニックは仲間の警官に偽証して結果的にビショップを逃がしてしまうが、あれも警官的にはどうかなと首をかしげるシーンだ。
これがハンニバル・レクターを追う、クラリス・スターリングだとしたら少しでも捉えられるチャンスがあれば積極的に利用するだろう。
そちらの方がリアルだと思うし、警官的にも自然な行動だと思う。

以上内容的に首をかしげるシーンが多く、知謀対決でギリギリでせめぎ合ってくれないと、チャンバラで刃が当たっているのに、切れていないみたいな非常に白けた印象を持ってしまうイマイチな作品でした。

2006年02月05日

●24 TWENTY FOUR Season5 第6話

順調に毎週放送の続いている24 TWENTY FOUR Season5。
この安定感も人気の秘密なのだろう。
毎回のことだが今回も展開が早い。
ただ、週に一回のペースで「正しく」見ているので、1回1回である程度区切りがあることがむしろ嬉しい。
昔、水戸黄門で2話を連続して1エピソードにしていたことがあったそうだが、ある熱心な視聴者の
「私は老い先短い歳で明日をも知れない身、水戸黄門が次週に続いてはもしもの時に冥利が悪い。どうか1話完結にしてください」という意見で、それからは1話完結になったという。
24 TWENTY FOUR にもそう言うところがあるのだろう。
基本的に1時間以内にある程度の区切りがつく、そしてその後新たな問題として次週のエピソードに続くのである。

前置きが長くなったが第6話目。
大統領側近のウォルトがテロに関与していることがばれて、ホワイトハウスに直接対決に乗り込む。
このウォルトって役をやっている人もなかなかの良い役者さんだ。
有能で抜け目のない感じが良く出ている。
このウォルト役の人も好きだが、実はもう一人の側近のマイクの役の人も上手いと思う。
こちらはシーズン1から出ていた人だと記憶しているが、たとえ台詞のないシーンでも目の動き一つで「あぁ考えてる!考えてる!」って、とても頭の回転の良さと思慮深さを伺わせる演技に好感が持てる。

で、ホワイトハウスにジャックが乗り込むときに密かにつなぎ役としてこのマイクに相談する。
ここで私は、ウォルト対マイクの知謀対決が見られるものとかなりワクワクした。
お互い抜け目なく有能なイメージで私が好印象を二人を闘わせるのである。これは想像するだけでも鳥肌が立つほど期待が高まる。
まるで子供の頃に見た東映映画祭りの「ウルトラマンvs仮面ライダー」のような高揚感と期待感だ。ワクワクしないわけがない。

しかし、私の高まる期待とは裏腹に、マイクはあっさり拘束され、(しかもウォルトと直接やり合わないまま...)結局はジャックのいつもの強引なやり方で解決してしまう。
ジャック、そりゃあんたが主役だから花を持たせたいんだろうけど、ちょっとは他のスタッフに活躍させてやっても良いんじゃないかなぁ?って思うこの頃なのだ

2006年02月02日

●オリバー・ツイスト

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オリバー・ツイスト
解説: 『戦場のピアニスト』の巨匠、ロマン・ポランスキーがチャールズ・ディケンズの名作を映画化。戦争の中で運命をもて遊ばれていく健気な少年の感動物語。主演のオリバー・ツイスト役にはオーディションで選ばれた12歳のバーニー・クラーク。サーの称号を持つ名優ベン・キングズレーの怪演も見逃せない。独特の色づかいで描かれた、19世紀のロンドンのバックストリートは物語の世界観を見事に作り出している。ストーリー: 9歳の孤児オリバー・ツイスト(バーニー・クラーク)は、救貧院で労働に従事していたが、夕食の席で「おかわり」を求め、救貧院を追放されてしまう。(FLiX)

製作年度2005年製作国・地域イギリス/チェコ/フランス/イタリア上映時間129分監督ロマン・ポランスキー
製作総指揮-
原作チャールズ・ディケンズ
脚本ロナルド・ハーウッド
音楽レイチェル・ポートマン
出演もしくは声の出演バーニー・クラーク
、ベン・キングズレー
、ハリー・イーデン
、ジェイミー・フォアマン
、エドワード・ハードウィック

この作品を見ると、昔の日曜日午後7時から放映されていた、ハウス世界名作劇場を思い出す。
古典的な不幸な少年の物語なのだが、もうちょっとで幸せをつかもうとするときに邪魔が入ったりして、ついつい身を入れて応援したくなる。
「母を訪ねて三千里」とか「みなしごハッチ」とか思い出してしまう、そんな映画である。
主演の男の子がまた良い演技をしていて、一層、思い入れに身が入る。
名優、ベン・キングズレーの演技が素晴らしい。
ちょっと見にはキングズレーと気付かないほど役にはまりこんでいて、悪いヤツなのだがどこか憎めない難しい役所を見事にこなしている。
最近この手の素朴な物語が少なかったなぁと実感させられる一作である。

2006年01月31日

●ナイト・ウォッチ

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ナイト・ウォッチ

ロシア製ダーク・ファンタジー3部作の第1作で、第2作は撮影済みでポスト・プロダクション中、第3作は製作準備中。原作はロシアの同名人気ダーク・ファンタジー小説。05年ブリュッセル国際ファンタジー映画祭で銀鷲賞を受賞。監督は61年カザフスタン生まれで、本作が劇場映画3作目。 舞台は現代のロシア。中世から続く光の勢力と闇の勢力の抗争が危うい均衡を保っているのは、非人間たち=アザーズがナイト・ウォッチ(夜警)として人類を守っていたからだった。が、この抗争に終結をもたらすといわれる伝説の存在が誕生して、この均衡が崩れていく。

ロシア映画で独特の斬新さと元気さが感じられた。
世界観の説明は冒頭のみ。後は観客の理解にはお構いなくストーリーは進んでゆく。
そのため、登場人物の動きや台詞から状況を判断してゆくしかない。
ただ、映像そのものが魅力的で斬新なためついつい引き込まれたまま、物語の進行ととものなんとなく状況は解ってゆくのでそれは安心である。
映像はCGを多用しているが最近見受けられるような嫌みなものではなく、この映像表現ならCGを使わなくては無理だと思えるようなミクロからマクロ、超高速から超スローまでの動きが次々と繋がり爽快感ですらある。
登場人物も格好いいんだか、悪いんだか、真面目にやっているんだか、笑いになっているんだか、ストーリー自体は極めて深刻な問題だけにそのギャップがまた際だってバランス的にも面白い。
見かけはチープだが、実は重要というギャップの楽しみ方が良い。
たとえばマトリックスでも偉大な予言者が、会ってみると、うらぶれたアパートのおばさんだったり、ああいうテイストがこちらは全面的に打ち出されている。

ロシアからこのような元気の良い映画が出るとは正直驚きだった。
マトリックスと同じように3部作の制作が決まっているとのこと、続編が楽しみだ。

2006年01月26日

●イーオン・フラックス

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あらすじ

西暦2015年、品種改良による麦から発生したウィルスにより、人類の98%が死滅。人類は科学者トレバーの開発したワクチンにより、かろうじて滅亡の危機を回避できた。以降、人類は汚染された外界を壁で隔てた都市ブレーニャで、救世主の子孫トレバー8世を君主に、トレバーの弟と科学者達から成り立つ政府に厳しく律されながら暮らしていた。一方、主人公イーオン・フラックスは反政府組織“モニカン"に属する優秀な戦士であった。ある日、イーオンの妊娠中の妹ユナがモニカンの一員である事を理由に殺されてしまう。政府に対する激しい憎悪をもったイーオンに、いよいよ君主暗殺の指令が下る…。
アカデミー賞最優秀主演女優賞受賞のシャーリーズ・セロンが挑む、究極の近未来SFアクション超大作ついに登場!

監督
カリン・クサマ

出演
シャーリーズ・セロン
マートン・ソーカス
ジョニー・リー・ミラー

(作品資料より)

 ストーリー的にはそれほど斬新なところはなかったのだが、いくつか観るべきところがあったので記しておく。

 まず、映像がとても美しく、舞台装置も一つ一つ洗練されていて、ため息が出るほどである。
 服飾関係は誰のデザインだろう?
 中には現代に普通に着ても奇抜に見えずにかっこいいと思える物もある。
 「フィフスエレメント」も服飾に気を遣っていて、ゴルチエのデザインだったが、逆にそれが鼻につくアクに似た嫌みさがあった。
 しかし、こちらは作品に自然にとけ込んで、趣味の良い主張をしていた。
 舞台美術の洗練さがアメリカっぽくなかったので一瞬、フランス映画かと錯覚したくらいで、一部ジャポニズムっぽい箇所も見受けられた。
 アメリカ風とかヨーロッパ風などの区別はあくまでも感覚的な物なので、説明は難しい。
 一つ一つを分析的に捉えてみれば説明は可能だと思う。
 たとえば「マイノリティレポート」や「スターウォーズ」「スタートレック」のたぐいは極めてアメリカ的である。

 この作品に描かれる時代では装置一部にはナノ単位で作られ、ある物は目に見えないほどの物だったり、またDNA操作である物は植物に同化していたり、主人公の身体に装置が施されていたりと、今のテクノロジーとは次元の違いを見せる。
 そのため、私のようなメカニカルなギミック好きにはちょっと物足りないか、ナノ単位なら何でもありじゃんと思える箇所もある。

主演のシャーリーズ・セロン
シャーリーズ・セロン
フランス系の父とドイツ系の母の間に生まれる。南アフリカ郊外の農場で育ち、モデルとしてキャリアを積んで、ジェフリー・バレエ・スクールなどで12年間、クラシック・バレエを学び、ダンサーになることを夢見ていたが、膝の故障のために断念。ミラノやパリでトップモデルとして活躍した後、アメリカで女優を目指す。長編映画デビュー作は「トゥー・デイズ」でジェームズ・スペイダーの恋人役。美しいプロポーションもさることながら、役柄に合わせた演技力がある。
「ディアボロス」では、精神状態に次第に崩壊していくキアヌ・リーブスの妻役で衝撃的な演技を見せたかと思えば、「マイティ・ジョー」では、命がけで大ゴリラ・ジョーを守るヒロイン・ジルのような明るく元気な女性を演じている。
2003年「モンスター」でアカデミー主演女優賞受賞。

 「モンスター」は観たが、ちょっと後味の悪い映画だった。
 しかし、まさか、こんな綺麗な人があの役をやっていたのかと後で知ってびっくりした憶えがある。
 モデル出身にありがちな大根ではなく、演技力のある良い女優さんだと思う。
 今回は持ち前のスタイルの良さに加えてマトリックス並みの超人的なアクションも見せてくれる。

 作品自体はマトリックスのような圧倒的な衝撃を受けることはなかったが、シーンの一つ一つにデザインの参考になる可能性があったのでライブラリとして保管するには良い映画だろう。

2006年01月02日

●スケルトン・キー

The Skeleton Key(スケルトン・キー)
監督: イアン・ソフトリー
出演: ケイト・ハドソン、ジーナ・ローランズ、ジョン・ハート、ピーター・サースガード他
製作国:アメリカ
制作年:2005年

 スケルトン・キーとはこちらで言うマスターキーのことだろうか?
 ちなみに研究社 新英和・和英中辞典では、
 マスターキー a master key.
 とだけ記述があり、
 スケルトンキーは
 合いかぎ 《かかりの部分を削り落とし,多くの錠に合うように作ったかぎ》とある。
 用途は同じでもその成り立ちが違うのかもしれない。

 フードゥー(hoodoo)とは、ゾンビ映画などでおなじみの死者を蘇らせることで知られる「ブードゥ教」を起源にした、ニューオリンズの黒人達独自の呪術である。
 ブードゥーって聞くとまず思い浮かべるのが死者をよみがえらせる魔術、ゾンビものなのだがこの映画にはゾンビは出てこない。

 この映画の教訓はズバリ「信じるものは足をすくわれる」である。
 まぁ何を信じるかによるのだが、何の咎もない心優しい主人公が最後には不幸になって結末をむかえるという何だかなぁ的な感じしなくもない。
 正確に言えば主人公にまったく咎がない訳じゃない。
 それは、よりによってフードゥーを信じ、さらには対抗手段としてそのフードゥーの魔術を使ったことだろう。
 もうひとつ教訓を付け加えるとしたら「生兵法は大けがの元」もしくは「初心貫徹」だろうか?

 それに相手だって何のリスクがないわけではなく、だいぶ苦労している様が伺える。
 その辺がラスト付近での会話「毎回大変になって行くわ。信じなくなってきているから」といやり取りを聞くとこれからも、もっともっと大変なんだろうなぁと同情すらわいてくる。